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伯拾頁─密会 4─ ページ5

心地良い風が吹く昼の頃。

ポートマフィアの首領との密会の場からは、幾つもある小さな羽に風を受けてゆっくりと廻る風車が見えた。

隣に座っている太宰さんは特に興味が無さそうな目で、それこそ何もすることが無いからそうしているといった目でそれをただぼーっと眺めている。

一方私は太股の上に乗せたクマのぬいぐるみの頭を撫でていた。


彼等が来るとすればもう直ぐだろうか、と考えていると何処からか複数の足音が聞こえてきた。

横目で太宰さんが立ち上がったのを見て、自身も痛む足に無理矢理力を入れて立ち上がる。




「ようこそ、首領」




上辺でしかない太宰さんの歓迎の言葉。

私はそれに少しばかり眉をひそめるが彼等の関係はよく知っているので何も云わない。




「四年振りだねぇ。私が購ってあげた外套(コート)はまだ使っているかい?」

「もちろん、焼きました」




例によってこの発言にも何も云わない。

恐らく聞いた本人も薄々予想していた返答だったと思うし、彼も話が望む方向へと進むように態と云ったのだと判断した。

......腕に抱えたぬいぐるみが少し暴れたような気がしたけれど。




「ポートマフィア首領、森鷗外殿」

「武装探偵社社長、福沢諭吉殿」




二つの組織の長が互いに名を呼び距離を縮め対面する。

部下と社員にも緊張が走った。


私としては広津さんの異能にだけ気をつけていれば特に問題は無い。

もしもの事があれば森さんは社長さんが対応してくれるだろうし、黒蜥蜴の二人は国木田さんだけでもなんとかなる...と考えるのは私の買い被りすぎだろうか。




「ついにこの時が来たな」

「探偵社とポートマフィア。横浜の二大異能組織の(トップ)がこうして密会していると知ったら、政府上層部は泡を吹くでしょうねぇ」




クスクスと笑う森さん。

一瞬横目で此方を見たので私の腕の中にこの子が居る理由はバレてるかな。

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煉華☆(プロフ) - 狼楼さん» 了解です、合っていて良かったです(*^^*)承認しておきますね。最新パートまで読んでいただきありがとうございます!過去編共々頑張っていきます! (2019年6月15日 17時) (レス) id: fa2422e9a4 (このIDを非表示/違反報告)
狼楼(プロフ) - 煉華☆さん» 最新パートまで読ませていただきました!これからの有島ちゃんが楽しみです! (2019年6月15日 15時) (レス) id: 8b97f6f5d3 (このIDを非表示/違反報告)
狼楼(プロフ) - 煉華☆さん» 狼楼に直しときました…汗 (2019年6月15日 15時) (レス) id: 8b97f6f5d3 (このIDを非表示/違反報告)
狼楼(プロフ) - 煉華☆さん» あ!あってます!直すの忘れてた…汗 (2019年6月15日 15時) (レス) id: 8b97f6f5d3 (このIDを非表示/違反報告)
煉華☆(プロフ) - 狼楼さん» すみません、今「炎化狼」という名前の方の申請をもらっていたのですが、狼楼さんでしょうか?名前に狼とついていたので質問させていただきました。 (2019年6月15日 14時) (レス) id: fa2422e9a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:煉華 | 作成日時:2018年3月6日 7時

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