.full moon night.

night 45 ページ46

織山side


檜山｢2人組だったと思うんだけど、後ろから俺の頭を殴ったやつの気配に気づけなかった…｣


檜山が気づけなかったって事は、かなり強いな…


黒田｢じゃあそいつが…？｣


黒ちゃんが恐る恐る聞く


檜山｢そうかも…もう1人からボスって呼ばれてたし｣


そんな……


息を飲む音が聞こえる


皇輝｢なるほど、やっぱり黒羊はこの街まで来てるね…｣


青木｢っ、でも檜山くんをいきなり襲った理由は？｣


そう、そこが黒羊の手口とは違うんだよな…


皇輝｢確かに黒羊は吸血鬼って分かると、仲間に引き入れようとするはず…｣


颯太｢てことは、もう檜山が敵対組織ってばれてるって事じゃない？｣


安嶋｢なら、俺らの顔も割れてるかもしれないね…｣


黒羊が近くにいるような感じがしてぞくりと寒気が走る


檜山｢まだ襲われたのが俺で良かった……｣


と傷が痛むのか顔をしかめる檜山


豊田｢そろそろ休んだ方がいいね…｣


と鎮痛剤を用意する


檜山｢ちょっと待って、あといいお知らせがある｣


織山｢なに？｣


檜山｢黒羊を倒せる可能性の高い銀の弾丸が開発された｣


平塚｢へ、ほんとに？｣


檜山｢それを確かめるために外出したようなもん。それでやっと確信したから…｣


拓実｢じゃあ、それがあれば…！｣


黒羊を倒せるのか！


檜山がきつそうに、でもしっかり頷く


皇輝｢檜山、ありがとう…｣


青木｢、じゃあ打つよ？｣


と点滴される


安嶋｢そろそろ引き上げよっか、檜山、ゆっくり休んで？｣


檜山の邪魔にならないように退散してリビングに移動する俺ら


皇輝｢ついに、やっとか！｣


皇輝くんが額に手を当てる


名前｢あの、銀の弾丸って？｣


織山｢なんか、数十年前から開発され続けてきて、唯一黒羊を倒せるかもしれないらしい｣


名前｢そんなものが…！知らなかった｣


そう、迫害され続けてきた俺ら吸血鬼がやっとあいつに報いるチャンスだ


深田｢いや俺らも最近まで知らんかった！｣


ヴァサ｢そうそう｣


湧｢とにかく、黒羊と檜山を襲った奴をぶっ潰そう｣


うわ、ガチの目じゃん…


俺も、はらわた煮えくり返そうなくらい怒ってるけど


皇輝｢当たり前だろ、絶対にこれまでもこれからも許さねぇ｣


皇輝くんの口調が珍しく荒れてる


颯太｢当然だね｣


お互いに目を合わせる



俺らの決意は堅い

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