night 40 ページ41
安嶋side
慎重に檜山をベッドに下ろす
青木が何人か連れて、器具を取りに行った
陸人が暖房をつける
夏といっても、こんな雨の中晒され続けてると、体もかなり冷えるよね…
手を洗い、青木くんが持ってきたゴム手袋をつけた豊田くんが言った
豊田｢よし、準備ができたから、今から治療を始めるよ｣
青木が檜山の腕に点滴をする
皇輝｢っじゃあ、俺らは下に居るから、何かあったら言って…｣
皇輝の言葉でみんな心配そうに檜山を見ながら部屋を出る
安嶋｢名前ちゃん、きっと大丈夫だよ…｣
檜山の血で手を真っ赤にした名前ちゃんに声をかける
名前｢…うん、そうだね…｣
頭から血を流す檜山を見ながら呟く
名前ちゃんの肩を抱き、部屋を出る
下に降りると、みんな深刻そうな顔をしている
黒田｢あんなに怪我した光成、初めて見た…｣
ヴァサ｢…うん…｣
なんとも言えず、静まりかえるリビング
皇輝なんて落ち着かないようで、歩き回っている
バンッと檜山の部屋の扉が開く
青木｢檜山くんの血が足りない！！｣
青木が血相を変えて飛び出してきた
深田｢え！？｣
湧｢まじで！？｣
青木｢とりあえず、みんな部屋に来て！｣
どうしよう…！？
部屋に入ると、檜山の顔色は真っ青だった
苦しそうに眉を歪ませている
豊田くんが必死に血が止まらない傷口を押さえている
豊田｢誰か血を…！｣
みんなが動き出した瞬間、皇輝が覚悟を決めたように叫ぶ
皇輝｢ちょっと、待って！特別な血は、吸血鬼の傷を癒すって聞いたことがある！｣
え？
豊田｢確かに、力を強力にするなら、治癒もできるはず…でもかなり血を貰ってしまうかも…｣
名前ちゃんの方をばっと見ると、
名前｢私の血、使って！｣
さっきの弱々しい名前ちゃんとは別人みたいな
強い、覚悟の決まった顔をしている
皇輝｢ありがとう…｣
皇輝が泣きそうな声で呟いた
豊田｢…うん、じゃあこっちへ！｣
と、檜山の横の簡易ベッドに名前ちゃんが横たわる
青木が管をつけ、名前ちゃんの紅い血がみるみるパックを満たす
そのパックは、檜山の腕の管に繋がっている
赤い糸が2人を結びつけてるみたい……
横で苦しそうに痛みに耐える檜山を見つめる
名前ちゃんの顔を見て思う
あぁ、俺、誤解してた
名前ちゃんって強い人なんだね……
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いろは(プロフ) - lokiorさん» コメントありがとうございます。実はちょっと怖めの話にする予定だったんですが、結局あまあまな話になっちゃいます笑楽しんでもらえるように頑張ります！ (2021年1月29日 23時) (
レス) id: 5f9058ebf5 (このIDを非表示/違反報告)
lokior - 初めまして！lokiorと申します！最初の頃は吸血鬼となると、少し怖めのお話なのかなと思っていたけど、全然怖くないし、むしろキュンキュンしちゃうようなお話で、大好きになりました！これからも頑張って下さい！ (2021年1月29日 17時) (レス) id: fd6c8e4d01 (このIDを非表示/違反報告)
いろは(プロフ) - あ じ ま の 隣 。さん» コメントありがとうございます。きゅんきゅんしてもらえてよかったです！笑これからも楽しんでもらえるように頑張ります！ (2021年1月29日 16時) (レス) id: 5f9058ebf5 (このIDを非表示/違反報告)
あ じ ま の 隣 。(プロフ) - 初めまして！設定が好きだしあじくんにきゅんきゅんしすぎて死にました…笑 これからも更新楽しみにしてます。頑張って下さい！ (2021年1月29日 7時) (レス) id: 9cbfbaddaa (このIDを非表示/違反報告)
いろは(プロフ) - なみさん» コメントありがとうございます…！なみさんに楽しんでいただけるように頑張ります！ (2021年1月26日 20時) (レス) id: 5f9058ebf5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いろは | 作成日時：2021年1月24日 23時
