BE ALIVE 〜強く、生きる〜 その弐

episode60 ページ15

涼介side




涼「つーか、言ってくれればいつでも力試ししてやったのに。」



わざわざこっちの区域に侵入しなくても…



優「ちゃうちゃう！

それじゃダメなんよ！

緊張感みたいなのが感じられんやろ？」



涼「…緊張感？」



優「そや！

ドキドキ感が楽しいんや！」




そんなドヤ顔で言われてもな…苦笑




涼「だからってお前、こんな手の込んだ事しなくても…」



優「まあな。笑

でも、もし上手くいったら南地区ももらおうと思ってん。」



涼「…なるほど。」




つまり、俺と力試ししたくなったけど、ただやるだけじゃつまらない。



どーせなら本格的に攻めて、上手くいったら南地区も奪っちゃおうって魂胆か。



優馬らしい考え方だ。



だけど…





涼「優馬、こういうことわざ知ってるか？


『二兎を追う者は一兎をも得ず』


欲張っちゃダメなんだよ。」



優「せやったら、こんなことわざもあるで？


『一石二鳥』


何事も効率よくせんとな。」



涼「確かにそうだな。笑

じゃあ、どっちが正しいか決めようか。」



優「おう！！

楽しみや〜！」




その言葉を合図に、優馬の仲間も戦闘態勢に入る。



だけど、優馬はそれを手で制した。




優「お前らは手を出さんといて？

これは、俺と山田くんの戦いや。」



涼「ハンデつけてもいいんだぞ？」




意地悪っぽくそう言えば、優馬は軽く笑った。




優「いや。

タイマン勝負がしたいんや。


…さあ、行くぞ！」



一気に真剣モードになった優馬。



俺も戦闘態勢に入った。

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