ヒロインにストーカーされてます・合宿編

五十一話 ページ2

皆を強制的におこし、バスを出る。ただ国見が半目なので、金田一が引きずっていた。

｢お、皆起こしてくれたみたいだな。今日は梟谷の父兄の方々が朝飯用意してくれたらしいから、食堂行ってこい。｣

｢はーい｣

なんとなく覚えている校舎。二、三年を先頭に、なんとか食堂まで辿り着いた。

｢おはようございます！｣

扉の近くにいた、烏野の1年生が元気よく挨拶してくる。日向翔陽…だっけ。

朝から元気いいなあ。


父兄の方々が用意してくれたという朝ごはんは、とても美味しかった。白米に卵焼き、味噌汁焼き魚、野菜サラダと言ういかにも朝食な感じだけど、健康的で気持ちがよかった。

｢えー、今日からの注意事項について、簡単にですが説明します。食べながらでいいので聞いてくださいね。｣

烏野の…武田先生が教師らしくよく通る声で説明をはじめる。

｢まず貴重品ですが、各自の管理とします。休憩時間や練習後の消灯時間までならば自由に使ってください。消灯時間は23時です。それから…｣

各学校のお風呂に入る時間などの説明を受け、朝ごはんを食べ終わってからバスに荷物を取りに行った。


荷物を持って、烏野のマネ二人と桜井ちゃんとともに部屋へ移動する。すると、先に梟谷のマネがいた。

｢あ、おはよ〜｣

｢おはよう、雪絵ちゃん、かおりちゃん｣

久しぶりに会った。烏野は夏に合宿をしたらしく、こちらも面識があった。羨ましい。

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