sTella

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「もう…こんなの作ちゃんの頼みじゃなきゃしてないからね？有難いと思ってよ？」

「わあかってるってえ〜！うさみみ似合ってるよガリさん〜！」

「当然でしょ、服でおれに似合わないとかいう概念ない。だけどもこれは変。褒められてる気がしない。」

「変かなぁ？あ、まって、仕上げがあるの」

「仕上げ…？」



そう言って作ちゃんが持ってきたのは割とデカめのうさぎのぬいぐるみ。何となくそんな気はしてたけど。



「うわ〜〜！ガリさんめっちゃかわいい」

「いつの間にこんなの買ってたの…」

「そのうさぎぎゅーってして、ぎゅーって」

「ぎ、ぎゅー…あ、お前意外とサイズ感しっくりくるなぁ！ん〜いいなお前！」



意外にもこのぬいぐるみ、抱き心地が最高にいい。これは…抱き枕になる！
なんて考えてて服のこととか、頭からぽーんと抜けてぬいぐるみを上機嫌で抱きしめていた…から、おれを写真に収めていた作ちゃんが拗ね始めたのだ。



「俺よりうさ吉の方がいいんだ…」

「う、うさ吉…？」

「俺だってあんなにぎゅってされたことないのに…なかったのに…」

「ん？」

「うさ吉ぃ…ずるい…」



そんな捨てられた子犬みたいな顔しないでよ。うさぎのぬいぐるみ…うさ吉を置いて作ちゃんの側に寄り添う。怒りと悲しみが混じったような目をしていたから頬に優しくキスをした。すると途端に嬉しそうな目に変わって、勢いよく抱きついてきた。



「切り替えはやいって」

「うさ吉よりも俺？」

「当然でしょ〜？そんな心配しなくてもおれのいちばんは作ちゃんだし。」



満点の笑み。おれは作ちゃんのこの顔が大好きだ。





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