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お決まりのように一静が俺の髪を乾かす。
「腹減ってない？」
「ちょっと減ったかも」
「だよな。時間早かったし、なんか軽く食うか」
オーケーサインを鏡越しに出すと、一静はドライヤーを止める。すっかり慣れたやりとりはごく自然に行われ、違和感はない。
リビングへ行き、ソファーに腰掛ける。一静は台所にいた一静の母さんに夜食を頼んでいるらしい。
「A、何食いたい？」
「うどんかそーめん」
「うどんね」
「ありがと」
一静も台所からソファーまで来る。と、そのタイミングでスマホが鳴った。
「ちょ、花なんだけど」
笑いながら画面に表示されている『花巻』の文字を一静に見せる。一静はそれを繋げ、スピーカーにした。
「どーした？」
《え、松？》
「どっちもいるっつったろ」
「で？」
《あ、そう、あの子とさ、月曜遊ぶんだけど》
それは知ってる、と一静と声を揃えて言う。
《何着て行きゃいいの？》
「は？好きなの着れば？」
「それこそ妹頼れよ」
《電話していーっつったのお前らだろ！》
一静とケラケラ笑えば花巻は静かに声を荒げる。花巻と出かけた時に撮った写真などを見返してみるが、普通にオシャレだ。
「いっつも服自分で選んでんの？」
《俺が選んで妹にダメ出し食らって変えてっけど》
「じゃあやっぱ俺らの出る幕じゃねぇわ」
「月曜もそのパターンでいいだろ。なんで今回に限って頼った」
一静も俺のスマホ画面を見て「センスいいよな」なんて言っている。聞こえていたのか、花巻はそれに少し口籠る。
「なんかあった？」
《いや、なんか》
「え、なに」
一静はなんとなくの察しが付いたのか、すでに顔と声から楽しんでいるのがわかる。
「無視されてんの？」
《まぁ、》
「いつにも増して、だろ？」
《……おう》
やっぱり、と一静はケラケラと笑う。
「おうどん、できたからね」
「あ、ありがと！」
「服以外でなんかあんなら、あとでな」
二人でソファーから立ち上がり、花巻の制止を無視して通話を切る。
うどんを取りに台所へ行こうとすると、一静に止められた。
「なに？」
「母さん、台所に他人が立つの嫌いなんだよ」
「そうなんだ」
台所の手前で引き返し、一静に促されるままダイニングテーブルにつく。
「はい、おうどん」
「ありがと」
「ほい箸」
一静から箸を受け取って手を合わせる。
「Aくんはお行儀いいわね」
「悪かったって」
いただきます、と一静も不貞腐れながら手を合わせた。
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シャバ僧(プロフ) - しおさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！及川も花巻も友達思いだと思うので、嫌がってる堂島を連れていった先輩に嫌悪感示しそうだなと、この展開にさせていただきまました！なかなか松川夢ってないので、自分のためにも頑張ります！笑ありがとうございます！ (2022年8月11日 8時) (
レス) id: 97accd6b89 (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - 展開が！！最高すぎます！！松川だけじゃなく花巻達まで不快に思ってる感じ本当に最高です...たくさん更新してくださるのでとても助かってます、これからも頑張ってください！^_^ (2022年8月11日 3時) (レス) @page5 id: 8068b429a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シャバ僧 | 作成日時：2022年8月9日 11時
