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四人でごちゃごちゃと脱衣所で用意を済ませ、最後だった花巻がシャワーから上がって服を着たところに姉が来た。
「うわ、狭。」
「花が髪乾かしたら最後だからリビング行ってて」
歯を磨きながら言えば、はいはい、と出ていく。
「お姉ちゃん動じないねー」
「まぁ俺が毎朝いるしな」
「今日はイケメンがいるのに」
「松のこと？」
「俺のこと！！」
「うるさ」
ケラケラ笑いながら一静は片耳に指を突っ込んで口を濯いだ。俺も俺で歯を磨き終わって口元を拭く。
「花も終わったんなら行くぞ」
「あいよー」
リビングに行けば岩泉が母と台所に並んで立っていた。
「朝飯なに？」
「味噌汁と米と肉」
「岩泉はいっつもカテゴライズでけぇよな」
「なんか好きなおもちゃ聞いておもちゃ箱を指差される感じ」
「わかる」
「うるせぇな」
言いながらテーブルに座る花巻と及川。俺と一静は米をよそいに台所へ行く。
「洗濯機回したから」
「そう。早く座っちゃって。一静くんも」
「ん、Aママありがとう」
一静と二人、母から渡された大皿を受け取り食卓へ戻る。岩泉と母は味噌汁を運んできた。
「あ、ねーちゃんもう脱衣所行っていいぞ」
「んー？ほーい」
のそのそとソファから起き上がりリビングから出て行った。
「お姉ちゃんホントに俺らに興味なさすぎじゃない？イマドキ珍しいよ」
「及川自意識過剰すぎてキモいな」
「確かに」
「みんなして悪口やめて！！」
「いいから食べちゃいなさい」
「いただきます」
及川を無視して食べ始める。岩泉の言っていた肉は、豚肉でシソを巻いて焼いたものだった。
「因みに岩泉は肉の種類見分けつく？」
「当たり前だろ」
「なんか安心した」
「どういう意味だよ」
言いながら笑って食べ進める。岩泉の機嫌を心配していたが、思っていた程でもなさそうだ。
「あ、岩ちゃん！あとでいいもの見る？」
「なんだよ」
「伸びしてるAちゃんの写真！」
「あれ撮ってたのかよ」
「……見せろ」
岩泉の返答に「ご飯終わってからねー！」と及川はご機嫌に返した。隣で食ってる一静を見ると少し不機嫌だ。
「どした？」
「別に。なぁ、ちょっと」
と言い俺の耳元で小さく話す。
「あとで写真二人で撮ろ」
変な声が出そうになるのを耐え数回頷く。それを見て機嫌を直したのか、一静は笑った。
「もー、また二人でコソコソしてる」
「及川無駄だ。ほっとけ」
「チッ」
一足先に食べ終わり食卓を立つ。
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作者名：シャバ僧 | 作成日時：2022年6月23日 21時
