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一限が終わった。
移動教室だから松川と行くのが決まりだが、今日は監督に及川のことを伝えなければならない。

「松川、先行ってて」

「監督んとこ行くんだろ?一緒に行っても変わんねーべ」

「まぁ、それもそうか」

言いながら教科書やノートを持って俺の後ろをついてくる。いつもの光景だから怪しむ人は誰もいない。自分でも面白い程付き合う前より自然体だ。

校内で運良く監督を見つけた。

「監督、すみません」

振り返った監督に松川と揃って一礼する。

「なんだ?」

「その、及川が足を挫きまして」

言った途端険しい顔になった。そりゃそうだろう。大事な選手、正セッターが練習試合前に怪我をしたのだから仕方がない。

「そんなにひどいのか?」

「見た感じ折れてないのと、腫れがなくて痛みだけなんで軽度で放課後に病院へ行くようには言ってます」

「そうか」

少し考える素振りをしたあとで「わかった」と言って頷いた。

「移動教室なんだろう。早く行きなさい。」

「すみません、失礼します」

「失礼します」

また松川と一礼してその場を離れ、視聴覚室へ向かった。

「なぁ、倫理で視聴覚室って何見ると思う?」

「さぁ?てから俺教科書パラ見もしてねぇわ」

「なんで選択したの」

松川に笑われる。

「一緒に授業選択の紙書いた時に、松川が選択してるの見えたから」

「え」

「昨日から松川驚き過ぎな」

今度は俺が笑った。キョトンとしながら俺を見ている松川はやっぱりかわいい。

「松川、昨日からずっとかわいいね」

「あんま揶揄ってると逆襲されるヨ」

「気を付けるわ」

肩を並べて小声で話す内容は互いの耳にしか入らない。
視聴覚室に入ると既に倫理の教科担がいた。

「遅いよ。早く座りなさい」

「っす」

「サーセン」

特に決まりなくバラけている生徒の後ろに空席を見つけたのでそちらへ行く。

「そこで聞こえるかい?」

「ダイジョーブでーす」

松川が間伸びした調子で返す。折りたたみ椅子を1つ出し、松川の隣に並べて座る。

「じゃあ今日は、そうだな。イデアの話でもしようか」

マイクを持って慣れない機械を操作する。プロジェクターの画角の設定を前の方にいた男子生徒が手伝い、授業は始まった。

のんびりとしたおじいちゃん先生の話を静かに聞きつつ、要所要所でメモを取る。
元は興味がなかった内容は面白く一人で教科書を読み進めた。

「堂島聞いてるか?」

「はーい」

手を振って応えるとそれを見ていた女子が笑った。

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シャバ僧(プロフ) - 優愛さん» ご要望ありがとうございます!負けず嫌いな男主なので、まだ未定ですが、一応別で男主受け松川夢ございます……よろしければ、どうぞ(宣伝) (2022年12月8日 23時) (レス) id: 97accd6b89 (このIDを非表示/違反報告)
優愛(プロフ) - 主人公は受けがいい!! (2022年12月8日 21時) (レス) @page35 id: 5e22586db0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シャバ僧 | 作成日時:2022年6月14日 0時

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