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しんとした部屋の床に二人とも座っていた。
布団を取りにいかなければならないのはわかっているが、どうにも動きにくい。
「A、さっきの話なんだけど」
「……どれ」
「元カノと別れた時のやつ」
ああ、と言えば松川は勝手に話し始めた。
「今まで何人か付き合ってさ、なんか違ったって言うのもそうだけど、理由は俺が単純に相手のことを好きになれなかったんだよね」
「なにそれ」
反射で松川の言葉に噛み付くと「まぁ聞けよ」と制止される。
「告られるじゃん。で、まぁ付き合ってみて一緒に帰ったりさ、したけど、しっくりこなかったんだよね。話してる内容も分かんねーし、つまんねーし。で、俺今まで手繋ぐ以上のことしてないのよ」
この見た目で、と自虐で言う松川に目を丸くする。
「え、いや。フツーに元カノ可哀想だし余計怖いんだけど」
「だから聞けって」
隣に移動してきた松川が俺の手を握る。
「俺は、これより先のことAとならできると思うんだよね」
「thinkでそんなこと言うと誰かに刺されるぞ」
主に元カノと俺、と言えば「たしかに」と笑う。怖くて松川の顔が見れない。
だが、今までの話は初めて聞いた。松川はとっくに所謂"最後"まで終わらせているものだと思っていた。少し喜んでいる自分が恥ずかしい。
「だから、Aに今まで元カノに抱いた感情を持たない自信がある」
松川に肩を掴まれ向き直される。
「まだ信じられない？」
「それはずるい」
真剣さを宿した目で真っ直ぐ俺を見つめる松川は、いつもの松川とも、元カノと帰り道を歩いていた松川とも違った。
「信じるよ」
「じゃあ、改めてA」
俺と付き合ってくれる？
「春高終わってから」
「なんで？！」
「俺のせいで負けた、とか言われたくねーもん」
「んなこと言わねぇっつーの！」
勝つ気しかしねぇのに、と嘆く松川を見る。
「んー、わかった、付き合おう、か。」
俺の言葉に表情を一気に明るくした松川に言葉を続ける。
「一個だけ、多分松川は勘違いしてるから言っとくな」
「な、にーー」
松川の肩を押して倒す。
「え、」
「俺、ドッチもいけるんだよね。だからさ、あんまカワイイことしないでね」
「いや、え？」
混乱している松川を置いてけぼりにし、松川の上から身体を退ける。
「あと、そういうコトは高校卒業までやらないから」
「それはまぁ、そーね」
少しだけ拍子抜けした顔の松川も身体を起こす。
「布団敷くか」
「……一緒に寝んべ」
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シャバ僧(プロフ) - 優愛さん» ご要望ありがとうございます！負けず嫌いな男主なので、まだ未定ですが、一応別で男主受け松川夢ございます……よろしければ、どうぞ(宣伝) (2022年12月8日 23時) (
レス) id: 97accd6b89 (このIDを非表示/違反報告)
優愛(プロフ) - 主人公は受けがいい!! (2022年12月8日 21時) (レス) @page35 id: 5e22586db0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シャバ僧 | 作成日時：2022年6月14日 0時
