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松川が部屋に戻ってから、慌てるように俺も風呂へ向かった。
脱衣所に入ってから思い出すのは布団を敷き忘れたこと。誰かがドアをノックした。
「はい」
「アンタ布団敷いたの？」
「忘れてた」
「出したらちゃんと片付けなさいね」
言いながら遠くなる足音に返事はせずそのまま浴室へ入る。
松川が丁寧に湯船に浮いたゴミを掬ったのか、お湯は綺麗だった。追い焚きまでしてある。まだ熱湯が足されているであろう湯船には入らず、先に頭を洗う。
(松川、なんなんだ)
今もまだ揶揄われていると思っている俺は頭をガシガシ洗う。
追い焚きが終わったことを知らせる音声が流れた。ゆっくり足から浸かる。普段は部活のことを考えていっぱいいっぱいだが、今日はそれどころではない。落ち着かず湯から上がり、顔と体を洗って風呂を出た。
いつもより長く髪を乾かす。段々と近付く部屋へ戻るという何でもないことが、今はとてつもなく怖い。
「いつまで乾かしてんの？」
「ノックして！！」
びっくりし過ぎて飛び上がった俺は静かにドアから顔を出した松川に怒鳴った。
「ごめんごめん」
A遅いからさ、と俺の隣に立ちながら言う。
中学から見るとだいぶお互いに背は伸びたが、松川はまだ伸びる気がする程伸び続けている。
「松川もーちょいで190？」
「ん？背？そーね」
何をするでもなく俺の隣に立ったままの松川が面白い。
いいだけ乾かした髪もしっかり乾いたのでドライヤーを止める。
「部屋戻るよ。」
「ん」
松川の身体を押すとその手を掴まれた。
「どした？」
「触りたいなーって」
「揶揄うなって」
掴んでいる松川の手を放させようともう片方で掴む。松川はその手まで掴んできた。
「松川ふざけすぎ」
「ふざけてもなければ揶揄ってもないよ」
言葉の真偽を見極めてやろうと松川の目を見るとひどく怒っていた。
「そんな怒るなよ」
「それはAが」
「今日お前がしたことの方がひどいと思うけど」
言わないと決めたことなのについ責めてしまう。
「自分の気持ち含め確認するためとはいえ本人を使うなよ。松川はいっつも彼女と別れるたびに言ってたべや。『なんか違った』って。俺はそんなこと言われたくねぇよ」
だから言わなかったのに
「A、ごめん。落ち着け、な？」
「……部屋戻るぞ」
階段を上がって部屋へ戻る。テーブルを片付けようと上がっていたものを机へ移動させる。
「A」
「さっきのはごめん」
「いや、俺の方こそ」
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シャバ僧(プロフ) - 優愛さん» ご要望ありがとうございます！負けず嫌いな男主なので、まだ未定ですが、一応別で男主受け松川夢ございます……よろしければ、どうぞ(宣伝) (2022年12月8日 23時) (
レス) id: 97accd6b89 (このIDを非表示/違反報告)
優愛(プロフ) - 主人公は受けがいい!! (2022年12月8日 21時) (レス) @page35 id: 5e22586db0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シャバ僧 | 作成日時：2022年6月14日 0時
