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焦った。
伸びてきた松川の手に身体が強張りどうすることもできなかった。それよりもなぜあんな質問をしたのか。
……バレた？
そうだとしたらどうなるんだ。今の関係でいいのに。今よりもっと悪くなったら。
「次はー、堂島」
「……あ、はい。」
指名されたことに気が付かずにいると、隣席の女子が肘を突いて教えてくれた。英文に接続詞を入れる問題。前後の文を読み「of」と答え、事なきを得た。
「うん、そうだな。ここはーー」
2年でやった内容の復習で、俺も松川も少し時間を持て余していた。いや、クラスの殆どが聞いていない。
松川が少し椅子を俺の席の方へ寄せ呟く。
「何考えてた？」
「……いつ？」
「さっき」
「おい、そこ私語はするなよ」
内申下げるぞ、と言われ松川は大人しく椅子を元の位置まで戻し「すんません」と緩く笑い伝えた。顔は見えないが、声のトーンからそうだろうと思った。
今度は隣の男子から手紙が回ってきた。さらに隣へ回そうとすると「ちょ、ちがう」と焦った声が聞こえた。
自分自身を指差し、手紙の行き先を確認する。静かに頷かれ、裏を見ると『堂島くんへ』と書かれていた。開いてみる。
『昼休み、少しお話したいんだけどいいですか？？すぐ終わります』
視線をクラス内に巡らすと、こちらをじっと見つめる女子がいた。松川の席のふたつ隣にいる落ち着いた雰囲気の子だった。時計を見るともう少しで授業も終わる。昼は弁当があるし、普段は男バレの3年と食べているから遅れるとだけ伝えることにした。
小さくOKサインを出すと、小さく微笑んだのが見えた。
午前の終わりを知らせるチャイムが鳴る。授業も区切りが良かったので、号令なしで終わった。
松川が立ち上がって振り返る。
「デート？」
「なにが？」
唐突な言葉を理解出来ずにいると「あのコと」といつもなら茶化すように笑っているはずの顔は、なぜか冷たい。
「なんか呼ばれたから行くだけだよ。デートって、変な言い方」
やめろよな、と言うと松川は少しムッとした。
「お前はその気なくても、向こうはわかんないデショ。楽しめよ」
「え、いや！あとで行くから！」
「堂島くん、いい？」
松川が立ち去ったのを見計らって話し掛けてくる。きっと俺とどうこうなりたい訳じゃない。松川について聞かれるんだ。
「あ、いいよ。なんかあった？」
「場所移したいな」
こっち、と小さな背中を向けた彼女について行く。
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シャバ僧(プロフ) - 優愛さん» ご要望ありがとうございます！負けず嫌いな男主なので、まだ未定ですが、一応別で男主受け松川夢ございます……よろしければ、どうぞ(宣伝) (2022年12月8日 23時) (
レス) id: 97accd6b89 (このIDを非表示/違反報告)
優愛(プロフ) - 主人公は受けがいい!! (2022年12月8日 21時) (レス) @page35 id: 5e22586db0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シャバ僧 | 作成日時：2022年6月14日 0時
