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頬を染めた女子を見て、理由が分からず首を傾げる。何かあっただろうか。俺と一静がくっついてるのなんて、ほぼ毎日のことだ、と頭の中で問答する。

「どした?」

「当てられてんの」

「耐性薄い子だっていんだから」

「どゆこと?」

耐性とは、と一静とふたり頭上にクエスチョンマークを浮かべるが、あまり見せ付けるものでもないと、その手を離した。

「お前らもう終わってんなら帰れよー。打ち上げだっつって寄り道しないこと。公道でバカ騒ぎしないこと。イチャつかないこと。松川聞いてんのかー?」

「なんで俺だけ」

「お前は堂島のひっつき虫だろ」

「逆じゃないのウケる」

男女関係なくバシバシと名簿で背中を叩く担任に非難の声を浴びせながら、それぞれが荷物を担いで廊下へと逃げ出していった。

「あの人結構乱暴だよな」

「面倒なんだろ」

体育館が出し物で使われていることもあり、この2日間はオフだ。一静も珍しくエナメルバッグではなくスクバで通学しており、持ち手を片方ずつ両肩に掛け、背負った。

「どっか寄る?」

「どっかっつってもあそこしかなくね?」

「あ、まっつーん!Aちゃーん!」

「なに」

3組の前を通り過ぎた辺りで、聞き慣れた声に呼ばれる。前方には見慣れた顔が三つ並び、こちらを見ていた。

「ラーメン食べに行くんだけど、ふたりも行かない?」

「ラーメンか」

「たまにはいいべ」

「んじゃあ、行くか」

急遽決まった夕飯は、担任の言いつけを無視するがそんなことはお構いなしに、五人で生徒用玄関へと向かう。靴を履き替えて外に出たところで、及川が話を振ってきた。

「Aちゃんの女装、なんか人気らしいね」

「その話出すな」

「髪の毛、巻いたクセ残ってんのか」

岩泉が隣を歩く俺の髪に手櫛を通した。当然一静が黙っておらず、その手はガッシリと掴まれる。

「岩泉?」

「あ?なんだよ」

「今のは岩ちゃんが悪い」

「せめて松が見てねーとこでやれよ」

怒んの目に見えてんだろ、と花巻は呆れながらも宥めようと一静の肩を叩く。

「松、悪気はねーのよ」

「悪気がなかったら許される訳ではない」

「そーだけどさ」

「だって、岩泉はまだAのこと好きでしょ」

「もー、岩ちゃん謝って」

及川が空気になろうとしていた岩泉の腕を引っ張り、一静に向き直らせた。

「……スマン」

「今回は、許す」

「一静もあんまカッカすんなよ」

「ゼンショする」

小さなケンカをしつつ、珍道中までの道を歩いた。

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シャバ僧(プロフ) - しおさん» 原作にない流れを書くこともあり、まだ展開が半端ですが、またペースを戻せるように頑張ります!こんな長い小説をここまで読んでくださりありがとうございます! (2022年11月7日 8時) (レス) id: 97accd6b89 (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - シャバ僧さん» そうだったんですね...!いつもお疲れ様です泣覚えて頂けて嬉しいです!!楽しみにしてます! (2022年11月7日 0時) (レス) @page26 id: 8068b429a0 (このIDを非表示/違反報告)
シャバ僧(プロフ) - しおさん» こちらこそありがとうございます!!烏滸がましいですが、スランプ気味で筆が乗らなかったため、更新が遅くなってしまいました……またコメントいただけて嬉しいです!更新頑張ります! (2022年11月4日 21時) (レス) id: 97accd6b89 (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - 5人のわちゃわちゃかわいいですありがとうございます...!!! (2022年11月4日 21時) (レス) @page26 id: 8068b429a0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シャバ僧 | 作成日時:2022年10月6日 12時

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