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人で溢れた廊下を矢巾も加えた四人で歩く。身長が軒並み高いのもあり、割と目立っていた。
「あ、スンマセン」
一静や花巻、矢巾は時折前から来た背の低い女子に気が付かず、ぶつかりながら進んでいる。
「お前ら前だけじゃなくて下も見て歩けよ？」
「Aが教えてくれよ」
「自分で確認しろよ」
「というか、避けてくれたらいい話なんですけどね……」
「向こうも同じこと思ってっから」
我儘なゴリラ三頭とともに、進んだ廊下の先には1・2年の女子と、他校の女子が列を成していた。
「あー、俺なんか腹立ってきたかも」
「花、まだ早い」
「まぁ、及川さん人気ですし」
「薄っぺらい笑顔なのにねぇ」
言いながら5組の前に辿り着き、列の先にいる我等が主将に目を遣る。及川も気が付き、にこやかな笑みをこちらに向けた。
「まっつーん！マッキーにAちゃん！矢巾も来てくれたんだ〜！」
ヒラヒラと手を振り、目の前に立っている女子に「ごめんね〜」と告げてこちらへとやって来る。
「まっつん達は分かるけど、なんで矢巾もいんの？」
「ド直球だな」
「Aの女装を見に来たんだとよ」
「へぇ〜！物好きなんだね」
意外、と及川は感情の消えた目で矢巾を見て、鼻で笑う。矢巾は慌てて弁解しようとするが、それも虚しく及川はスルーした。
「寄ってくー？」
「いや、ただ冷やかしに来ただけ」
「つかもう終わる時間だろ」
「及川さん！一緒に写真撮ってください！」
ずっとそこにいるにも関わらず、周りの女子は騒ぐのをやめようとはしない。アイドルさながらな騒がれっぷりに四人で辟易し、及川を追い払うように差し出す。
「そんな邪険にしないでよ！」
「及川、100本サーブな」
「なんでさ？！」
《ご来場の皆様へ−−》
蛍の光とともに、校内放送が流れる。学校祭1日目の終わりを知らせた。
「あ、ごめんね〜。よかったら、また明日来てくれる？」
「もちろんです！」
及川は女子を帰らせるために約束を交わしていた。つまり、明日もこいつは女子に囲まれるのだ。
「それじゃあ、及川さんがミスターに輝くの見守っててね！」
ウィンクをして教室へ消える及川の背中に、女子達は勢いよく返事をした。ゾロゾロと人の波が同じ方向へ向けて流れていく。
「俺らも戻んべ」
「だな」
その流れに乗って四人固まって、また廊下を歩いた。
「ミスターコン、矢巾に入れっかな」
「それもアリだな」
と、一静と花巻が便乗し、三人の投票先が決まった。
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シャバ僧(プロフ) - しおさん» 原作にない流れを書くこともあり、まだ展開が半端ですが、またペースを戻せるように頑張ります！こんな長い小説をここまで読んでくださりありがとうございます！ (2022年11月7日 8時) (
レス) id: 97accd6b89 (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - シャバ僧さん» そうだったんですね...！いつもお疲れ様です泣覚えて頂けて嬉しいです！！楽しみにしてます！ (2022年11月7日 0時) (レス) @page26 id: 8068b429a0 (このIDを非表示/違反報告)
シャバ僧(プロフ) - しおさん» こちらこそありがとうございます！！烏滸がましいですが、スランプ気味で筆が乗らなかったため、更新が遅くなってしまいました……またコメントいただけて嬉しいです！更新頑張ります！ (2022年11月4日 21時) (レス) id: 97accd6b89 (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - 5人のわちゃわちゃかわいいですありがとうございます...!!! (2022年11月4日 21時) (レス) @page26 id: 8068b429a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シャバ僧 | 作成日時：2022年10月6日 12時
