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弁当箱とおにぎり、プロテインバーを巾着に詰める。重くなった巾着をふたつ持って玄関へ向かう。先に用意を済ませた一静がエナメルバッグの中を整理していた。
「金田一のアイス持った？」
「やべ、忘れるとこだった」
巾着を一静に手渡し、そそくさとキッチンのあるリビングへと戻る。保冷バッグの口を開いて、昨日買い込んだアイスの内数個と保冷剤を入れた。保冷バッグをしっかりと閉じて、エナメルバッグに入るサイズにする。
「あんま潰すなよ」
「わーってるよ」
リビングに戻った一静が保冷バッグを見て少し慌てて言う。返事をしながら小さくしたサイズのそれを持って玄関へ戻り、一静のと並んでいるエナメルバッグに入れる。
「何時？」
「今？6時半少し過ぎたとこ」
腕時計を確認して一静に応えると「丁度良いな」と言ったのが聞こえた。
「行くか」
「ん」
靴を履いて玄関に出ると、青い制服に帽子を被った男性が二人、立っていた。警察だ。
「あ、ここの住人さん？」
「そうですけど」
「親御さんいる？」
「俺らだけです」
そかそか、と言いながら胸元から警察手帳を出し、それを俺と一静に見せる。
「ごめんね、相談の電話があって、一応確認できたんだけどそういうことじゃない？」
「そういうこと？」
「家出とか」
「違います。俺の親が用意した家です」
俺と一静の挙動を見ながら二人は納得したらしく、数度頷いた。
「ごめんね。ありがと」
「因みに君の親御さんは了承してる？」
ふたりの目が俺に向いて頷くが、今度は不審がり、質問を重ねようと口を開いた。
「何かあった？」
「了承、してます。俺、勘当されて。幼馴染なんですけど、こいつの親が家まで用意してくれたんです」
「あ、そういう」
「言いにくいこと聞いてごめんね」
大丈夫です、と言いながらしばらく思い出さなかった顔が二つ、脳裏を過ぎる。一静はそれが分かったのか柔く俺の背中を撫でた。
「すみません、俺ら部活あるんで行ってもいいですか？」
「ああ、いいよ。ごめんね」
「協力ありがとう」
「失礼します」
互いに頭を下げて、先に警察の二人が部屋の前から退く。一静はそれを確認してドアに鍵をかけた。
「どした？」
「いや、なんか見たことある顔でない？」
「わかんねぇ。でも、交番のおまわりだろ？」
「多分な」
パトカーに乗り込むふたりに目を遣り、一静は首を捻る。
「とりあえず行くべ」
パトカーが走り出したのを見て、一静の腕を引き手を握った。
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シャバ僧(プロフ) - しおさん» 原作にない流れを書くこともあり、まだ展開が半端ですが、またペースを戻せるように頑張ります！こんな長い小説をここまで読んでくださりありがとうございます！ (2022年11月7日 8時) (
レス) id: 97accd6b89 (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - シャバ僧さん» そうだったんですね...！いつもお疲れ様です泣覚えて頂けて嬉しいです！！楽しみにしてます！ (2022年11月7日 0時) (レス) @page26 id: 8068b429a0 (このIDを非表示/違反報告)
シャバ僧(プロフ) - しおさん» こちらこそありがとうございます！！烏滸がましいですが、スランプ気味で筆が乗らなかったため、更新が遅くなってしまいました……またコメントいただけて嬉しいです！更新頑張ります！ (2022年11月4日 21時) (レス) id: 97accd6b89 (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - 5人のわちゃわちゃかわいいですありがとうございます...!!! (2022年11月4日 21時) (レス) @page26 id: 8068b429a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シャバ僧 | 作成日時：2022年10月6日 12時
