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岩泉side
1セット先取したが、終わり方はどうも締まらず、
「岩ちゃーん、足りない頭使うと頭痛くなるよ！」
ムカつく及川に頭突きする。及川が汚い声を上げるが、気にせず汗を拭いた。
「おつかれ。苦戦してたな」
Aが俺たちの方へ来た。俺と松川を見て苦笑いを深め、1セット目の終盤について話し始める。
「影山下がった直後に合図待ってたのウケたんだけど」
「コッチは必死だったの」
「あの2番入ってすぐだったんだから仕方ねぇだろ」
「ごめんて」
松川も俺もぶっきらぼうに言うが、Aはただ受け止める。空気が濁っていないか心配しているのか、いつもの何倍もAの纏う雰囲気が柔らかい。何かに気が付いたらしい松川がAと目線の高さを合わせた。
「どした？」
「ん？ああ、見てて色々考えたんだよね」
色々、というのはどう攻略するか、どう勝つか、といった試合のことではないと理解した。Aが言葉を続ける。
「俺は、確かに
今までにない程すっきりした顔で、Aは松川や俺、及川、花巻を見据えた。
「今の青城に、
悔しいけどな
言葉とは裏腹に嬉しそうな声。
及川の、試合前のいつものひと言とは違う、俺達に自信を与えてくれる言葉。いつだって真っ直ぐで、どんな時でも
「Aちゃんにそこまで言われちゃったら、負ける訳にはいかないよね」
「なに言ってんだ」
「おん？」
及川の言葉を否定する。不思議そうな顔で四人が俺を見た。
「負ける訳にはいかないんじゃねぇ、勝つんだよ」
「さすが、男前」
「うちのエースはかっけーな」
俺よりデカい花巻と松川が、俺の頭をガシガシと撫でる。片目で見たAは、嬉しそうに笑ってそれを見ていた。
「よし、勝ってこい」
「おう」
コートへ入る直前、松川と俺の背中をドンと叩き、Aは笑顔で俺達を送り出した。
長いホイッスルが鳴る。
2セット目、
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シャバ僧(プロフ) - ひなさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！頑張って完結まで書き切りますので、今後ともよろしくお願い致します！ (2022年9月9日 17時) (
レス) id: 97accd6b89 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - コメント失礼します。この作品すごく好きです！画像もかっこいいですね。応援してます！ (2022年9月9日 0時) (レス) id: c76bd02e2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シャバ僧 | 作成日時：2022年9月2日 21時
