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昼飯を軽く済ませたやつらが早々にWUを始める。
外に出てトス練をしたり、入念にストレッチをするレギュラーに目を遣った。
「なぁ、あの人って」
「青城のマネ？」
「そうそう」
「なんか有名な人なの？」
俺について話す声が小さく聞こえる。特別なことはないが、たまにある話だった。なんなら、インハイの時期によく起こる。で、運悪く聞こえてたら一静が不機嫌になる。
「セッターで、確かすげぇ人だったと思うんだけどなぁ」
「なんでマネやってんだろな」
「まぁ及川いるし、仕方ないんじゃね？」
間違っていない話だから放置する。向こうも聞こえていないと思っているらしいし、それでいい。ストレッチをしていた一静が俺に視線を寄越したが、緩く首を振って問題ないことを伝える。
「そろそろ移動するぞ」
「忘れ物気を付けろよ」
「1年生チェックお願いねー」
及川の声に1年が返事をする。体育館へ移動する途中も、それぞれ肩や腕、脚を気にしている。不調のやつは誰もいない。
「一静、顔怖い」
「Aのこと知らないなら黙っててくれって感じ」
「松はAのセコムだな」
「恋人なんだから当たり前でしょ」
午後の試合が始まる。
コートに入る少し前、、烏野と伊達工業の試合を監督も部員も横目に見ていた。
サングラスをかけ、薄目で下を見ながらそこにいる俺の腕を一静が揺らす。
「出たよ、バケモノ速攻」
「ホント天才ムカつくわ〜」
会場中が響めき、一気に歓声が湧いた。岩泉と及川の声が聞こえる。及川の声には苛立ちが滲んでいた。
「やっと使ったよ」
「嫌だねぇ〜。怖いねぇ〜」
監督ののんびりとした声を聞きながら、チラリと烏野のコートを見遣る。オレンジ頭の10番くんと目が合ったが、すぐに逸らした。
及川を先頭に会場へ入るみんなの後ろをついて歩く。一静もさすがに俺から離れて、コートの方へ行った。
俺もベンチの方へ行き、荷物を整理する。タオルを出して、スクイズをわかりやすいように並べていると監督が横に立った。
「ボール拾いをしてくれ」
「はい」
ジャージの上を脱いで、裾を少したくし上げる。俺がコートに立ったのを確認すると、それまで対人パスをしていた及川が指示を飛ばす。
エンドラインからさらに後ろに下がると、スパイク練が始まった。コートに叩きつけられバウンドしたボールを、カゴの近くにいる1年に向けてレシーブする。
「それじゃあ、各自身体冷やさないように気を付けてねー」
及川が緩く声を掛ける。
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シャバ僧(プロフ) - ひなさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！頑張って完結まで書き切りますので、今後ともよろしくお願い致します！ (2022年9月9日 17時) (
レス) id: 97accd6b89 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - コメント失礼します。この作品すごく好きです！画像もかっこいいですね。応援してます！ (2022年9月9日 0時) (レス) id: c76bd02e2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シャバ僧 | 作成日時：2022年9月2日 21時
