兄が過保護で困ってます!!【不死川実弥】

過去 ページ12

実弥side






俺が5歳の時、玄弥が産まれた

初めての兄弟だった







それなのに次の年


妹ができたとか言って

親父が3歳の女の子を連れて帰ってきた


その女の子がお前だ




お前のことをお袋は我が子のように受け入れていた

もちろんこのことは玄弥も他の弟妹も知らない




お前には記憶がなかったらしく

俺たち家族のことを本当の家族だと思って暮らしてた








ある晩

俺が8歳の時だったはずだ



夜中に親父とお袋が話し込んでいるのを聞いた



お前のことを探し回っている人がいるらしい

という話だった




親父もお袋もお前のことを渡す気は無いようだった




それから1週間後

親父が死んだ




お前も覚えいるだろう


親父が死んでから

前髪を伸ばすようにお袋に言われたことを




あれはお前の藤色の眼を隠すためだったんじゃねェか




親父が死んでから

お袋は俺にお前を守るように言った


何度も何度も言っていた





お袋も分かっていたんじゃないか

何者かに狙われてることに






････････････････････････････････････････････････






葉月「そんなことがあったんだ･･････」


実弥「あぁ、今まで話す機会が無くて言えてなかったけどなァ」


葉月「それじゃあ、お兄ちゃんは私が最初から妹ではないと思ってたのか･･････」






私の口から

私の知らない自嘲した乾いた笑い声が出る



何だ･･････

私は最初からお兄ちゃんの妹でも何でなかったんだ






実弥「確かに血は繋がってないかもしれねェ。でも俺はお前を妹じゃないと思ったことはねェよ」






あぁ･････････

何でこの人はこんなにも優しいのだろう



昔から

私の記憶がある時からずっとそうだ



この人は優しすぎる






葉月「私も･･････！お兄ちゃんのことはお兄ちゃんとしか思ったことがないから!!」


実弥「おう･･････。ありがとな」






少しぎこちないけど

お兄ちゃんが私の頭を軽くなでた






今

思い出した



私は好きだった



お兄ちゃんに頭を撫でてもらうのが

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