11人目のストライカー〜Episode1〜 ページ12
11人目のストライカーはまだ書いていないのですが、11人目のストライカーに繋げていこうと思っているので、お付き合い下さい。
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それは…5年前のこと
俺たちは学校から家に帰る途中だった。
いつもの通学路いつもの横断歩道いつもの交差点…
だが、その日俺たちの人生は変わってしまった
〜5年前〜
柚「ねぇ、帰ったら蘭、家においでよ。一緒にケーキ食べよ!」
蘭「え?いいの??ヤッター!」
柚「新一もいいよね?」
新「ああ。まあ俺は近所の友達とサッカーしに行くけどな。」
そんな他愛話をしながら帰っていた。
歩道を歩いていた途中、遠くの方から声がした
そう、この声が柚葉と新一の人生を大きく変える声
『ハル君!何してるの?早く来なさい!』
ベビーカーを押しその上妊婦さんだったお母さんは大きな交差点を渡ったところにいた。
そのお母さんは風船がガードレールに引っかかり、道のど真ん中にいる子を見ていた。
【風船が……取れないの!】
その子は引っかかった風船に夢中で後ろから車が来ているのにも気付かなかった。
蘭「でね?そのお店のケーキが…柚葉?」
蘭は話している途中柚葉が後ろを振り向いたことに気付き声を掛けた。
その言葉に新一も振り返る。
柚葉の頭にはあの時の状況がフラッシュバックした
柚「お兄ちゃんゴメンね。」
そう聞こえるか聞こえないかくらいの小さい声で呟いたあとその男の子の所へと走っていく。
新「よせ!柚葉!!」
そう、叫んだ時には遅かった……
ギギギーーーーーーーー!!!!!!
大きな音と共に車が急ブレーキをかける
その音を聞いた人達が周りを囲み今や野次馬状態だ。
新:蘭「すみません。通して下さい!すみません!」
都会なだけに野次馬が集まるのも早かった
何とか2人が人々の間を通り抜け柚葉を見た先は悲惨な状況だった
その男の子は柚葉に守られ無事だったが、柚葉は車の間に足が挟まり、その上頭から血を流していた
新「おい、柚葉!!しっかりしろ!おい!」
柚「お兄………ちゃんゴメンね。……私の……せいでこんな…ことに…なっちゃって」
新「柚葉、もう喋るな!」
柚「うん……」
そう言うと柚葉は意識を失った
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