妖魔界からの救いの手 (ページ6)

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5…夜中の訪問者ページ6

家に着いた時には、すっかり暗くなっていた。

ガラッ

貴「…ただいま」

勿論、家には誰も居ない為、返事はなかった。私の理想は、いつでも出迎えてくれる人が居る事。当たり前の事なのに、私にはそう言う物が存在しない。

ぐうぅ～

私のお腹の中の胃が悲鳴を上げていた。

貴「お腹空いた～」

明かりを着けるなり、台所へと向かった。そして、まな板と包丁を出して、今日買った材料をまな板の上に置いた。

貴「さてと…まずはご飯を炊かないと…」

～

貴「はぁ～、やっとご飯が食べれる！」

ちゃぶ台の上には、ご飯と味噌汁と鯵フライ。とても良いにおいがした。

貴「頂きます～！」

パクっ

貴「んー、美味しい～！！」

いつも以上に美味しく感じた。…でも、やっぱり家族揃(ｿﾛ)ってこそ…。すっかり箸の動きが止まっていた。

貴「…何で私ばっかり…(ﾎﾟﾛ」

また、勝手に涙が溢れてきた。なんで私は、幸せになっちゃいけないの？私って、悪い子なの？どうして…？

貴「だったら私何か…」

狂っている自分を追い詰めたその時…

トントン…

玄関の方から、戸を叩く音が聞こえてきた。

貴「…誰だろう、こんな時間に？」

恐る恐る玄関に向かい、鈍い音を立てる戸を静かに開けた。

貴「…あの～、どちら様ですか？」

？「！？もしかして、Aちゃんズラか？」

貴「えっ、あっ…はい、そうですけど…って！？」

私の目の前には、可愛いらしい2匹の妖怪が居た。狛犬の妖怪だろうか？…しかし、1つ気になる事が。

貴「どうして、私の事を知っているの！？」

？「実は…」