妖魔界からの救いの手 (ページ4)

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3…出逢いのきっかけページ4

お昼ご飯を食べ終え、食器洗いを始めた。

姉1「ねぇねぇ、この服どうかしら？」

姉2「流石お姉ちゃん、可愛い～♪」

何やらとても楽しそうな声が聞こえてきた。何処かに出掛けるのかな？すると…

母「今日ね、お食事会のお誘いがあったの～！だから、今夜は適当に作って食べてなさい」

貴「…」

母「何よその顔、何か文句でもある訳！？」

貴「…いいえ、とんでもございません！」

母「フンッ、可愛くない子」

とても気まずい空気になっていた。

姉1「お母さん、早く行こうよ！」

母「そうね！…じゃ、またお留守番頼むわよ！！」

貴「…はい、分かりました」

また、静かになった。お母様達が羨ましかった。私も、お洒落(ｼｬﾚ)して、美味しいご馳走を食べたかった。

貴「…(ﾎﾟﾛ」

悔しさのあまり涙が溢(ｱﾌ)れてきた。けれども私は涙を拭き、買い物籠(ｶｺﾞ)を持って買い出しに出掛けた。

～

貴「大根と人参と鯵(ｱｼﾞ)と小麦粉とパン粉…これで全部ね」

買い出しを終えた私は、家に向かっていた。そして、建物の角に差し掛かったその時…

ドンッ

貴「キャッ！？」

私は、誰かとぶつかってしまった。

グイッ

？「お主、大丈夫か！？」

気が付くと手首はしっかりと握られていた。

貴「…はっ、はい！」

目の前には歌舞伎役者の様な人物がいた。透き通った目、威厳のある声、そして紫色の衣装を身に纏(ﾏﾄ)っていた。

貴「あの…先程はすみませんでした！」

？「案ずるではない、吾輩こそすまなかった…」

そのお方は優しく接してくれた。