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「ショウさん、元気?」


閉店間際、
お客さんも少なくなった店内で
そう声をかけてきたのは、バーテンの潤。



「…ああ、元気だよ。」

「あんまり、最近こないよね?」

「…ああ、そうかもな…」

「…あ、噂をすれば」

「え?」

「いらっしゃいませ」



とびらの開く音がして、目をやると



「…こんばんは」


顔を赤くしたショウが、立っていた。




「ショウ、きてくれたの!」


喜んで、近寄ると、


「…さとし」

「ってショウ、オマエ…
滅茶苦茶飲んできてるな?」



もう、足元はフラフラで。


「よって、なあい、の」


あ。ちょっと、前のショウみたいだった、今。



「酔ってるでしょ。ほら、裏行こ?」

「…って、ない、ってば」

「はいはい、とりあえず座ろ?」



なかなか歩いてくれないショウをなんとかバックヤードに連れて行き、
椅子に座らせた。




「…も、おわる?」

「もうちょっとかかるよ、店も終わってないし。
…でも
早く終わらせる、から。待ってろ?」


頭をなでると
くすぐったそうに微笑むから

くっそ、いますぐ引き寄せて…


とは、しないですよ。仕事中なので。




「…ん。まってる。」


そのなかなか回っていないろれつが可愛くて
名残惜しかったけど、なんとかショウから離れて
再び店に出た。

3→←可愛い天使のきみ



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作者名:紗倉櫻 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/sakurasakura_21  
作成日時:2016年12月11日 0時

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