Jealousy－今誰と何しているの？（ars×ars） (ページ6)

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ゆっくりと瞼を上げると、翔くんの真っ直ぐな眼差しがおれに向けられていて

思わず反らしそうになるけれど、真っ直ぐ過ぎて、反らすことができない。

「しょ…」

「智くん。」

暫くの沈黙の後、翔くんを呼んだけど
それよりも強い翔くんの声に「…ハイ。」と返事をしていた。

「まず俺は、確かに子どもが好きだよ。
でも、だから智くんと別れたいとか、
女性と結婚したいとか、
そんな気持ちはこれっぽっちもないよ？」

「…ん。」

「智くんと一緒にいられて、
俺の幸せはこれだって思ってる。
だからもう、そんなこと言わないで？」

「…ん。ありがと。」

「絵も。素敵な絵を描く人はたくさんいるけど、
俺の心をイチバン動かすは智くんが描いた絵だから。」

「うん…。ん…。」

ヤベ。泣きそ。

「それはきっと、これから先も変わらない。
だからまた、絵、見せてよ？」

「…ん。」

「わかってくれた？」

「うん。ありがとう。」

「じゃあ、」

と言って翔くんは再びペットボトルを手にした。

「…のむ？」

そう言って不敵に口角を上げる。

「ふふ。飲みます。」

と言った直後に、翔くんの顔が近付く。

翔くんの口からおれの口へ水が送られて来て、
ごくっ、と飲み込むとまた新しく水を今度は俺が口に含んで、翔くんに口移しして…

暫くそんなことを繰り返した後、
翔くんが唇を離しておれの首に腕を回して
きゅっと抱きついた。

翔くんの髪の毛が頬に当たって、
ちょっとくすぐったい。