Jealousy－今誰と何しているの？（ars×ars） (ページ5)

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「…が、ひとりめ。」

「…ひとりめ？」

「そ。嫉妬の相手。
もうひとりは…
…絵。」

「絵？」

「剛くんの絵、すげえ褒めるんだもん。
妬いちゃった、おれ。」

無理矢理明るく言ってんの、我ながらばればれ。

こんな演技下手だったっけ？

「しょーくんがキラキラした顔でおれの絵見てくれるのがいつもすげえ嬉しいからさ。
目の前で別の人が描いた絵をキラキラした笑顔で見てるしょーくんみたら、モヤモヤしちゃった、ガキっぽいよなあおれ…」

「智くん！」

べらべらと喋るおれの手首を、翔くんが掴む。

それにより、おれのマシンガントークもようやく止まった。

「…ん？」

「…」

翔くんは何も言わず、
おれの手首を掴んでる手と反対の手でペットボトルを持つと、
口につけて水を含んだ。

なにをしようとしてるのか、なんとなくわかって…

「ちょ、しょーく……んっ」

戸惑いの声が出たけど、腕が引っ張られて
ちょっと強引な口付けによって消された。

おれ、水飲みたいって言ってないけど…

そう思いつつも、翔くんの口から移動してくる水が、
甘く甘く…感じて。

美味しくて。

「ん…。んっん…。」

珍しい、翔くんからの強引な口付けに応えて、
どんどんと深くなっていくそれに酔いしれて、

あぁ…もうこのまま、ベッド行っちゃおうかな…
なんて思い始めた頃、

翔くんの顔が離れて行った。