Jealousy－今誰と何しているの？（ars×ars） (ページ11)

今日:19 hit、昨日:10 hit、合計:33,018 hit

4 ページ11

「…ち、がうわっ！」

「じゃあ、なにさーっ」

しまった、と思った。
そういうことにしておけばよかった、って。

幼馴染の彼女に嫉妬するなんて、みっともなさすぎる。

「…好きな子、いたんだなーって。知らなかったわ。」

「拗ねてんのかーっ。」

「…そんなとこ。」

もう、それでいいや。
なんだか頭の温度が下がった気がした。

のも、つかの間。

「どんな子なの、その子？」

「明るくてよく喋る！波長も合うし、一緒にいて楽しいよ～」

「…雅紀から告白したの？」

「いや、あっちから言ってくれた！」

これからはあの子が、この人の優しさを独り占めするの？

俺がずっとずっと押し殺してきた感情を、
いとも簡単にこの人へ伝えたあの子が憎い。

「でも、雅紀も好きだったんだろ？」

「んー。んー…。」

うん！とか、そうなんだ～！とか、だいすきだよ！とか返ってくると思って
また傷付く準備をしていた俺にそいつは言葉を濁しながら答えた。

「…好きじゃねえの？」

「んー、話も合うし、いい子だなって思う。
だから、断る理由ないなーって。」

なにそれ。
なんだよ、それ。

「相手の子、かわいそうだろ。」

「…でも、好きになれるよ、あの子のこと。
きっと好きになる。だから、付き合うことにしたんだもん。」

俺の方は見ないで話す雅紀。

「別に好きな人ができたら、どうすんだよ。」

「…え？」

顔がこっちを向いて、目が合う。
でも、またすぐにそらされた。

「え、ってお前…」

「…」

「まさか、好きな人いるの？」