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「…な、雅紀？」
「…」
問いかけても、返事はしてくれず。
俺、なんか、したのかな…
そのまま、雅紀は何も言わず
俺も声をかけられず
それでも、手は
握られたままだった。
家について、部屋にバタバタっと入って
ずっと握られたままだった手が離される。
それが少し寂しくて、思わず声を出した。
「ごめんな、なんか怒ってる？」
「怒ってないよ、ただ…」
「ただ？」
「…あのお客さんと、店以外で会わないで？」
「…え？」
一瞬、どういうことか、わからなかった。
嫉妬かとも思ったけどその疑問はすぐになくなった。
だって、彼が嫉妬をすることなんて今までなかったから。
「…会うつもりなんかないよ？」
「あっちは、狙ってたんじゃん！
ダメッ！絶対にダメッ！」
…いつのまに、聞いてたんだ。
…というか、これって…
「なんで、ダメなの？」
「…潤くん…」
「…ん？」
「…やっぱ、いいっ！」
「いーえーよー！」
そう、ほっぺを引っ張ったら観念して
「わはっは、いいはふ！！」
と。よし。
「…だって、潤くん
好きなタイプでしょ、彼。」
「…へっ！？」
…びっくりしすぎて、変な声出たよ、いま！
「ああいう、明るくて、優しくて
だけどちょっと陰があるようなタイプ、潤くん好きでしょ？」
…それは、つまり。
自分のような人だって、この人は気付いてないのかな？
「雅紀…」
「あーもっ！やめやめ！
ごめんね、変なこと言っちゃって！」
「雅紀。」
「忘れて！俺、シャワー浴びる！」
そう言って俺から離れようとする雅紀の手を、
今度は俺が引いて
「わっ！」
少し強かったからか、びっくりしている雅紀はお構いなしに
「ん」
キスしてやった。
「…確かに、好きだねぇ」
「…え」
「そういう、オマエみたいなタイプ。」
「な…」
「あの人に、そんな魅力は感じなかったけどね？」
「…そう？」
「うん」
明るくて、朗らかで
誰にも優しくて、そりゃあもう困ってしまう程モテる彼に
自分ばかりが、ヤキモチやいてると思ってたけど。
そんなことも、ないみたいだな？
俺が惹かれるのはオマエだけだよ、なんて
自分でも笑っちゃうくらいクサイ台詞を耳元で囁いて
雅紀の身体を、抱きしめた。
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紗倉櫻(プロフ) - 乃絵さん» ありがとうございます！なんとか完結しました…笑 嬉しいお言葉、ありがとうございます！私自身もまた会いたいなぁ、と思っております！ (2015年12月18日 9時) (
レス) id: da919f493b (このIDを非表示/違反報告)
紗倉櫻(プロフ) - なっこさん» コメントありがとうございます！スローペースなこのお話にお付き合いいただきありがとうございました。そんな風に言っていただけて嬉しいです…！私もこの2人だいすきです♪なっこさんもお気を付けて！ (2015年12月18日 9時) (レス) id: da919f493b (このIDを非表示/違反報告)
乃絵(プロフ) - 完結お疲れ様でした。可愛くて可愛くて毎回会うのが楽しみでした。素敵な２人にまた会いたいです。 (2015年12月17日 17時) (レス) id: 6d402cac22 (このIDを非表示/違反報告)
なっこ(プロフ) - 完結、おめでとうございます!! 本編から、ずっとこのほんわかした物語が好きでした。これで完結というのは、寂しいですが何だか次の構想もあるようで…？ 笑。 楽しみに待ってます(￣^￣)ゞ 寒いですが、体調お気を付けて下さい。 でわ！ (2015年12月13日 21時) (レス) id: 13722848b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗倉櫻
| 作成日時：2015年12月12日 21時
