43.戦略 ページ44
Aside
『影山は速い速攻について行けるし、それに合わせたトスだって上げられる。…でも
日向くんは？』
今の状態では、烏野に早い速攻は出来ない。むしろ必要ない。
私は経験したから分かることがある。
1人ができても、他が出来なくては意味が無いことだ。
どんなに1人が優れていても、結局コート上には6人。''技術''も大切だが、何よりそれを''どうやって活かすか''が大事である。
『影山、今必要なのは速さじゃなくて戦略だよ。』
影｢戦略…｣
『上へ上へと行くんじゃなくて、今の状態で今を生かす。
私も、影山と''同じ''だったから気持ち分かる。』
ついつい影山と自分を重ねてみてしまう。それだけ似ているということだろうか？
影｢桐崎、ありがとう｣
影山はそう言うと、微笑んだ。
時々私に見せてくれる、優しすぎる笑みだ。
私がその笑顔を見つめていると突然頭をわさわさと撫でられる。
あれ、この子こんなイケメン行為する人だっけ…？と、不思議な気持ちにひたっていたが、直ぐにその行動の理由がわかる。
影｢あんまこっち見んな、照れるだろ｣
影山はそう言って、頬を赤く染めてそっぽ向いた。
その時、少しだけ影山が可愛く見えた。ほんとに少しだけ。
『相手がさ、誰だとしてもいつものようにやればいい。
いつもをどのように変えていくか。そこが大事だよ』
影｢おう。
桐崎って及川さんに似てるな｣
『エッそれ褒めてる？』
徹に似ている、と言われるのは珍しくない。むしろ頻繁に言われる。
特に、バレーをしていた中学時代なんかは日々言われ続けたものだ。
髪の色や、試合中の顔色など見た目だけではなく鋭い分析力やサーブ、トスの内面的な部分も似ていると言われる。たまに兄弟と間違われるくらいだ。
影｢…褒めてる。｣
褒めてる、と言ったあとの空気が少し気まずかったので練習を切り出す。
『さ、練習しよ。』
影｢うす、！｣
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『ってことがあったの』
清｢影山もやっぱ心配になるんだね｣
谷｢Aちゃんが及川さんに似てる…分かるかもしれない｣
『仁花ちゃんもそう思うのか…従兄弟で似るって結構レアだよね』
清｢性格とか、少し似ているかも｣
『褒めてんのかわかんなくなるよね…』
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アヤ(プロフ) - asumi20080817さん» コメントありがとうございます！そのように思って頂き作者本当に嬉しいです(≧∇≦)これからも御愛読よろしくお願い致します！(o_ _)o (2021年8月29日 17時) (
レス) id: f0aa09627e (このIDを非表示/違反報告)
asumi20080817(プロフ) - いつもドキドキしながら見てます！いつでも更新お待ちしております！がんばってください(^^) (2021年8月29日 14時) (レス) id: 3715bc3526 (このIDを非表示/違反報告)
むめい - いつも面白いです！応援してます！！ (2021年8月24日 9時) (レス) id: dcc02261a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アヤ | 作成日時：2021年8月10日 18時
