2Fr�� ページ10
「ちょっと待って渚…。色々聞きたいことが…」
…まず、怜ちゃんって誰だ。
「ごめんごめん！紹介してなかったね。こちらは新しく水泳部に入部した竜ヶ崎怜ちゃん！」
渚が隣の男の子に両手を向け、言う。
私はその男の子を見上げる。
身長もあるし、体格もいい…けど、水泳選手の体つきとは少し違うような……。
「竜ヶ崎君は、水泳の経験はあるの？」
「………。いえ……」
私が竜ヶ崎君に問いかけると、彼は気まずそうに答えた。
「さすがAちゃん！怜ちゃんは元々陸上部だったんだぁ」
「そうなんだ…」
「それで本題に戻るんだけど、怜ちゃん実はカナヅチなんだよね」
「異議あり。僕は少なくとも浮くのでカナヅチではありません。例えるならそう…」
「「潜水艦だ」」
渚と竜ヶ崎君はそろって同じポーズをとり、同じセリフを言った。
なんで被せてくるんですか！とか、怜ちゃんこのくだり前もやったよ？とか、よく分からない絡みが始まったので、
「ふざけてるだけだったら、私もう帰るけど」
そう言って2人の横をすり抜けようとすると……
「ま、まって！Aちゃん！！」
「事情はわかったけど、私に出来ることなんてないよ。」
「Aちゃんが最後の砦なんだよ！僕達も色々やって、ハルちゃんが教えたりもしたけど…それでも上手くいかなくて…」
「ハルが…？」
ハルが人に泳ぎを教えるなんて……。
「……でもやっぱり、私には関係ないからさ。じゃあね」
今度こそ帰ろうと、2人の横を通り過ぎた。
すると、竜ヶ崎君が私の前に先回りし、いきなり頭を下げた。
「お願いします！！Aちゃんさん！」
「うわぁっ！いや、ちょっと竜ヶ崎君！頭を上げて！」
私は、ほぼ90度に腰を曲げる竜ヶ崎君の肩を持ち、頭をあげさせようとする。
「僕…。遙先輩みたいに泳ぎたいんです」
頭を下げたまま言った竜ヶ崎君の言葉に、私の手が止まる。
ハルみたいに……
「Aちゃんお願い！！Aちゃんしかいないんだ！！」
渚も竜ヶ崎君の隣に立ち、頭を下げた。
「ふたりとも…」
ハルみたいに泳ぎたいと言った竜ヶ崎君。
私も、その気持ちは分かる。
ハルのあの、何者にも囚われない泳ぎに、私も憧れていたからーーー
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ミノ(プロフ) - ちょこれーとさん» 嬉しいコメントをありがとうございます！とっても励みになります！私も遙が好きなんです！これからも気長にお付き合いいただければと思います^^* (2021年6月19日 22時) (
レス) id: 39ed912905 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - この小説めっちゃ好きです！Free！の映画も楽しみですね。笑 ちなみに、私はハルちゃんと郁弥推しです！これからも作者様のペースで頑張ってください！応援してます(*'▽') (2021年6月19日 22時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミノ | 作成日時：2021年5月17日 21時
