2Fr�� ページ14
ーーーあれから2日後。
色々試したが、結局竜ヶ崎君は泳げるようにはならなかった。
放課後、いつものように帰ろうと廊下を歩く。
「はぁ…」
自分の不甲斐なさに、思わずため息がこぼれる。
すると、だだだだっと、後ろから誰かが走ってくる音がした。
「Aちゃーん！！」
「A先輩！」
大きな声で私を呼ぶ声に何事かと思い、私は振り返る。
そこには、こちらに走ってくる渚と、その少し後ろを走る竜ヶ崎君の姿が。
私の元まで来るやいなや、ガシッと、渚が私の肩を両手で掴んだ。
「Aちゃん！本当にありがとう！」
「え！？」
「A先輩！僕、本当になんとお礼を言ったらいいか…！」
2人がものすごい勢いで私に顔を近づけるので、私は思わず仰け反ってしまう。
「えと……。なんの話？」
何が何だか分からない私が2人に問うと、竜ヶ崎君は少し離れて、口を開いた。
「僕、泳げるようになりました」
竜ヶ崎君の言葉に、私はぽかんと口を開ける。
「え……。ほんとに？」
「はい。といっても、バッタだけですが…」
少し視線を落として言う竜ヶ崎君の両手を、思わず自分の両手で包む。
「お、おめでとう！」
私がいきなり手を掴んだので、竜ヶ崎君は一瞬驚いたような表情をしたが、すぐに笑顔を浮かべる。
「…はい。本当に、ありがとうございました」
私たちのやり取りを見ていた渚が、口を開いた。
「Aちゃんのおかげだよ」
「え？いや、私は何も……」
「怜ちゃんに、バッタ泳いでみたらって言ったんでしょ？」
「確かに言ったけど……」
けどそれは、まだ泳いでないと言っていたからで…
それだけじゃありません、と、竜ヶ崎君は私に真剣な顔を向ける。
「あのとき、A先輩は言ってくれました。“ 自由じゃなくていい”って」
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ミノ(プロフ) - ちょこれーとさん» 嬉しいコメントをありがとうございます！とっても励みになります！私も遙が好きなんです！これからも気長にお付き合いいただければと思います^^* (2021年6月19日 22時) (
レス) id: 39ed912905 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - この小説めっちゃ好きです！Free！の映画も楽しみですね。笑 ちなみに、私はハルちゃんと郁弥推しです！これからも作者様のペースで頑張ってください！応援してます(*'▽') (2021年6月19日 22時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミノ | 作成日時：2021年5月17日 21時
