人間買収【浦.島.坂.田.船.】

買収2 ページ3

A サイド

どんどん音が近づいてきて扉が開けられる。

う「お前なぁ、処分はもっと穏便にやれって言ってんだろ」

部屋の様子を見てはぁ、とため息をついた翡翠色の瞳。

いや、まって、、。

なんで、羽が生えてるの、、、？

私の視線に気づいたのかフヨフヨと浮かんで此方に近づいてきた。

う「そっかぁ、そっちの世界には俺は御伽話なんだっけ？悪魔ってきいたことなぁい？」

甘ったるい声になんだか吐き気を覚えた。

ていうか、悪魔、、!?

う「、、、なんか言えよ」

ガンッ、と檻が足で蹴られる。

さ「だめやってうらさん、仮にも商品やで？」

ケラケラと止める気などない声でうらさん(？)に話しかける茜色の瞳。

たしか、坂田って言ってたような、、、。

さ「そう、俺は坂田。賢者で魔法使えるんよ！すごいやろ！」

どやぁ、と胸を張る坂田(？)

『え、なんで、、』

なんで私の考えてたことがわかるの!?

さ「言ったやろ？魔法が使えるって、ずっと見るのは無理やけど」

にっこり、と含みのある笑みをした坂田。

う「話はそこまでだ、これからお前に二択どっちかを選んでもらう」

『二択、、？』

何を言ってるんだ、、。

う「一つ目は俺らの店『人間買収』に大人しく商品として売り出されるか」

さ「2つ目は俺らの下僕として生きるか！」

なんだ、それ、売り出されるのも下僕にされるのもゴメンだ、、、。

う「まぁ、話の内容も分からず二択を選べなんて言われてもわかんねぇだろうから説明する」

本当に二択しか選ばせる気なのか、、。

さ「一つ目は

まぁ、優しいやつに買われたら平和だろうけど

そんなやつ滅多にいないし望みは薄いやろなw

食料として食われたり、下僕にされたり

買われたら何されても俺らは文句言えないし」

面倒くさい、そんなことを思っているような目をしていた。

光のない、濁った目。

う「おい、もっとちゃんと説明しろ

はぁ、俺らは人間を売っている店をしている

人間買収、それが俺らの店だ

坂田の言ったとおり買われたら俺らは文句を言えねぇ

どんな目に会おうとも、な」

さ「体を求められることもあるんやで？」

え、それって、、、。

ニヤニヤと意地の悪い笑みを浮かべた坂田。

う「おい、ビビると思って言わなかったのに」

注意はしているが本気じゃない。

私は恐怖にどんどん支配されていった。

買収3→←買収1

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す