恋する目黒くん２ (ページ11)

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目黒side

会社に傘の忘れ物したのを気づいたのは
１９時をまわった頃だった

あーー明日弟に返さないとダメなやつだし

でも、もしかしたらまだAさん会社にいるんじゃ、、

そう思い、めんどくさがり屋の俺は
電車で会社へ向かった

あ、そうだ、会社のカフェはもう閉まってるだろうし
コンビニでブラウニー買って行ってやろう

惚れるぞ～これは

コンビニに立ち寄りブラウニーを購入し

俺は、Aさんがいると思い会社へ急いだ

部署の階につき部屋を目指すと

明かりがついていた

Aさんいるパターンじゃんこれ

ドアに近づくとなぜかドキドキしてる俺

さっきまで会ってたのにな～

これは完全に恋だわ

そう思ってドアノブに手をかけようとした瞬間

俺は手を引っ込めた

なんで深澤さんがいんの

それに、俺の視線の中の深澤さんは

Aさんの頭に手を置いてる

ああ、あれ女子が喜ぶやつじゃん

ちょっと視線を左に変えると

深澤さんを見つめる

切ない顔をしたAさん

そしてそのAさんを見つめ返す深澤さん

なんだろうこの気持ち

この空間には２人しかいちゃいけないような空気が漂っていた

ｶﾞﾀﾝ

あまりにも衝撃的な光景で

持っていたブラウニーを落としてしまった

それがドア横の傘立てに落ち、音が鳴った

その音に気づいたのか

Aさんが、ふっと我に返ったように見えた

この先の２人を見たくなかった俺は

傘立てに置いてある

「石川」と傘の手元に名前が書かれた

Aさんの傘にブラウニーが入った袋をかけて

弟の傘を持ち会社を出た

外は、さっきまでは降っていなかった雨が降っていた

まさに俺の気持ちそのものだった

あんな表情、、

絶対深澤さんのこと好きじゃん

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