夏の終わりの空模様 afterstory (ページ17)

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『人殺し。あんたなんか産むんじゃなかった。』
『お前も俺の血を継いでるんだ。クズに決まってるだろ。』

違う。

『あいつ、親を殺したらしいぜ？』
『それで身寄りがなくなってこの施設に来たのか』

違う！

『今度は仲間も見殺しにするのか。』
『格好つけたこと言っといて何もできてないじゃないか。』

違う......
もうやめてくれ......

「―――さ―！」
「おき....ラム―――！」
「いつまで......んだ、―ムザさん！」
「ラムゾー！早く起きろ！」

ガバッと起き上がる。
目の前にはいつもの3人の姿が。
途轍もない安心感で力が抜ける。

それにしても嫌な夢を見た。
いや、夢というより......
嫌な汗が首筋をつたう。
結構な汗をかいたのだろう。
シャツがびっしょりと濡れている。

「ラムザさん、大丈夫？」

あるにあが俺の顔を覗き込む。

「だいぶうなされてたぞ。」

アムムがタオルを渡してくれた。

「こんなとこで寝るからだろ。」

眉間にしわがよっているタップ。
心配してくれたのか。

「とりあえず、服、きがえたら？」

タップの提案にのり、着替えようとソファーから立つ。
が、しかし力がうまく入らず、あるにあの方に倒れてしまった。
あるにあが支えてくれたが、独りでは歩けないだろう。

何でだ？

その疑問はあるにあがすぐに解決してくれた。

「すごい熱。風邪ひいてるんじゃない？」
「まずか......」

まじか、って言いたかったのに呂律が回らない。

「無理に喋んなくていいから。早く寝て早く治せ」
「氷枕持ってくから、あるにあとタップでラムザさん運んであげて。」
「ん。」

タップが俺の前にしゃがむ。
背中に乗れということだろう。

促されるまま部屋まで運んでもらい、着替えさせられ布団に入れられた。

そのあとの記憶は定かではない。

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