キミが途中加入Ⅱ【WEST】 (ページ4)

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途方に暮れてページ4

あなたside

撮影が終わりスタッフの皆さんにあいさつに回る。
限界そうなしげ君やはよ帰りたい淳太君、爆睡中の流星君とあっくんを車に乗せている濵ちゃんと神ちゃん。

あ「ちょっとのん、帰るよ。」

望「Zzz………………」

口をポケっと開き、すやすやと眠る。
何度揺すっても何度いたずらしても起きないのんたん。

あ「濵ちゃんたち帰ってくるまで待つか。」

のんの小さい時ぶりの寝顔を見て懐かしい気持ちと成長したんやなと感じる。
小学生の時に引っ越したきり一切会わなかった私たち。親同士は仲いいから連絡先はあるものの、思春期やった私たちは、次第に話さなくなり冷やかされる関係性になってしまった。

あ「あの頃、のんが私を避けるから寂しかってんで、。。」

届かん夢の中にいるのんたんに聞こえへん程度の声で話しかける。
たまたま街で再会し、あの頃と同じ呼び名、人懐っこい笑顔で話してくれるのんたん。

その時から私は思春期で変わったなって思わなかったんだろう。
根は互いにずっと同じまま互いの事が友達として大好き。周りが冷やかしていたから、関係がギクシャクしていたことに気づいた。

何十年経っても変わらないのんたんに嬉しさと感謝を思いつつ、のんに話しかける。

あ「のん、ガチで起きて。マネージャーさん待たせてるから起きろ。」