キミが途中加入Ⅱ【WEST】 (ページ26)

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再びページ26

あなたside

その後もライブは続き、終盤前まではなんの問題もなかった。
そろそろ終わるから気合入れようと着替え終わった後に突然来る立ち眩み。

あ「おわ………、ぶり返しきたかも。」

風邪がぶり返してるのを感じながらステージに上る準備をする。
段々と息も上がる感覚になり、裏に大量にストックしていたポカリを飲んでおく。

倒れてしまえば楽なのはわかってる。でも、ファンのみんなは私らに会うために今日までいろんな努力をしてきたと思うし、そんな場所を自分の体調で壊したくなかった。

アンコールでもう一回みんなの前に出るころにはしんどさはピークに達し、何かに捕まってなかったら倒れそうになっていた。

あ「みんな～～～今日はありがとう！！！可愛いしかっこいいよ！！みんな～～～」

そう言ってるときの体制はあっくんと肩組んでようやく立てている。
あっくんがマイク通さずに体熱いぞと心配してくれた。あっくんに恋してるんかなとふざけた顔をしながら返す。

トロッコも途中で流星くんと合流し、腕を組みながらファンサを連発する。

流「しんどいんか？」

あ「体温上がってきた。一人で立つのもしんどい」

マイクなしで喋りながら流星君にSOSをつぶやき、トロッコを降りる頃に流星君は私をおんぶしたまんまでメインステージまで運んでくれた。

もう限界なんか目の前に来ていた。でも最後まで頑張れるくらいの気合は十分にある。
最後くらい一人で立ちながら来てくれた人にあいさつをする。

あ「また会おうね～～～！！！じゃあね～～～～！！！！」

会場のいろんな席に座ってる人たちに手を振り、最後に裏に入る。
終ったことへの安堵からなのか景色が真っ暗になってからの記憶はなかった。