推理11 ページ11
翌日。朝の7:50。
昨日の収穫はなし…かぁ。まぁいいや。いつか見つかるよ。うん。
昨日着た制服に袖を通す。布団ですやすや寝ている兄乱歩は、なにやら嬉しそうな表情で寝ていた。
江戸川「ふふふ……」
何か良い夢でも見てるのかな?
リビングの入り口付近にある鞄と眼鏡を持って家を出た。
外では太宰がじさつしてた。朝から大変だなおまえ。
太宰「助けてAちゃん」
「勝手に死んでろ太宰」
太宰「えー酷い」
助けてよーという太宰を無視して学校に向かった。
まだあまり見慣れない街並みを見ながら歩く。夏近くの木々は若々しい葉を揺らしてしている。
歌井手高校は商店街を通ってすぐそこ。商店街はぞろぞろとシャッターの上げる音が聞こえる。
「あら、見慣れない顔ね。転入生かしら?」
そうボクに声をかけてくれたのは、八百屋さんの店長の奥さんだった。
「そうだよ!昨日から歌井手高校に通ってるんだ!」
「まぁ、そうなの。元気なのね。そういえばそろそろ体育際も近いわねぇ」
「へぇ、そうなんだ」
「ふふ、因みに歌井手高校の体育際は他の高校とは一味違うから。頑張ってね。私も行くわ」
「そうなのおばちゃ」
そろそろ行かないと遅刻ぎりぎりになるからおばちゃんにばいばいと言おうとすると突然。
「大丈夫ですか!?」
誰かの状態を確認する声が聞こえた。悲鳴の発生源を見てみると、人が倒れた。
倒れた人の回りに、ぞろぞろと人が集まる。
「あら、どうしたのかしら、いってみるわ」
とおばちゃんが行くからボクも行った。
人混みを掻き分けて、倒れた男性の近くに寄った。
「君!」と多分静止させる為の声を無視して彼の様態を見た。
手首に人差し指と中指をそっと置いて脈を計る。とくん、とくんという振動がない。
「…死んでるね。これ」
この言葉に周りが驚く。そりゃそうだ。目の前に死体があるなんて普通はないからね。
「警察は?まだこないの?」
今の時間帯は通勤ラッシュだからちょっと時間かかるかもね。
今のうちに推理しておくか。
懐から眼鏡を取り出してかけた。
脳で考えて、周りをぐるっと一周する。
およそ10秒。
「ふぅん。なるほどね。これは毒殺だよ」
皆の視線がボクに集まる。
「そして犯人は、今この現場を見ている人の中にいるよ」
眼鏡のブリッジを上げて言った。
「犯人は君だろう?」
前にいる格好からして魚屋の男性を指差した。
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さろぺ(プロフ) - ブバルディアさん» わかりにくくてすみません…。コメントありがとうございます! (2020年7月18日 13時) (レス) id: 31911d030c (このIDを非表示/違反報告)
ブバルディア(プロフ) - ああ、そうですか。わざとなのですね。迷惑をおかけしました。更新頑張ってください。 (2020年7月18日 9時) (レス) id: 4a01cc1ec4 (このIDを非表示/違反報告)
さろぺ(プロフ) - ブバルディアさん» 拷問するような目付きという描写なのですが…。 (2020年7月18日 7時) (レス) id: 31911d030c (このIDを非表示/違反報告)
ブバルディア(プロフ) - 推理15のところ、拷問じゃなくて尋問じゃないでしょうか?違ったらすみません。 (2020年7月17日 17時) (レス) id: 4a01cc1ec4 (このIDを非表示/違反報告)
さろぺ(プロフ) - いちご飴さん» ちょっとそれは夢主ちゃんが縮んじゃうy(((夢主ちゃん身長は気にしてません (2020年6月4日 1時) (レス) id: e9b4a92fc5 (このIDを非表示/違反報告)
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