ゾルディック家長女は苦労人 【新HUNTER×HUNTER】

ハンター試験開始 ページ10

私の後に約100人の受験者が入って来た


私は、あの変なピエロの所為で暫く冷や汗が止まらなかった

アイツがやりたかった事もイマイチよく分からない

これほど人が居るのに、私を狙った理由も分からなければ、ピエロの正体も分からない

なにもかも理解不能だ

　

そんなモヤモヤした気持ちのまま、最後の三人組が来て、変なアラームと一緒に壁が開き、ハンター試験が始まった

　

　

サトツと言う試験管が壁の向こうから出てきた後、彼に続いて受験者全員が歩いていたんだけど、だんだん歩くペースが速くなって、いつの間にか試験管以外皆走っていた

……成る程

最初はこういう系の試験か

　
　

　サトツ｢二次試験会場まで私に着いて来る事。これが一次試験でございます｣

ハンゾー｢着いてく？

ただ着いてくだけか？｣

サトツ｢はい。場所や到着時刻はお答え出来ません

ただ着いて来て頂きます｣



　

……ただ走るだけ

正直拍子抜けした

だって簡単過ぎて試験になってないから

　

……暫くつまらない時間が続きそう


仕事(家族)の為とは言え、なんでこんな試験受けたんだろう


もう少し考えてから決めた方が良かった気がする

途中、変な叫び声が聞こえたり、上半身裸の男が何かを叫んでいたりと騒がしかった

うるさくって全然イメージトレーニングに集中出来なかった


暫く走れば長い長い階段が見えてきて、試験管は何段も飛ばし飛ばしに進んでいる


……流石にあれは私にも出来ないかも


まぁ、実力差で言えば私の方が断トツで強いんだけど

　

階段を走りながら進んでいたら、上から外の光が溢れ出てきて、つまらないランニングの終了を意味していた


人に流される形で外に出れば、霧の濃い湿原が広がっていた
　


『……ここに出るまで約七〜八時間掛かった』


結構長く走っていたんだな

外の空気を久しぶりに吸って、なんとなく解放感があった

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