ゾルディック家長女は苦労人 【新HUNTER×HUNTER】

力不足 ページ5

私は少し呼吸を整えた後、ミル兄の様子を見に行った

刺された事によりキルアに殺意を覚えたいつも通りのミル兄に安心した後、お風呂に入ってから自分の部屋で寝転がった


『……キルア』


今、何処に居るんだろ？

キルアに限って有り得ないけど、賞金首ハンターに狙われてる……なんて事は無いよね？


……そもそも、顔を知らないから命を狙われる危険性はゼロか


　 ｶﾞﾁｬｯ


突然、部屋の扉が開いた。反射で上半身を起き上がらせて手甲鉤を向ける


『…！


　

せめてノックしてよイル兄』

イルミ｢え？

必要なくない？｣

『……要件は？』

イルミ｢Aってハンター試験の事知ってる？｣

『えっ？

確か……死者が沢山出るけど、合格した暁には一生遊んで暮らせる程のとても貴重で最高なカードが手に入る…だったっけ？』

イルミ｢そう

俺は仕事の都合でその試験受けるんだけど、Aも受けてみない？｣


『……それっていつ？』

イルミ｢明日｣

『明日…！？』

イルミ｢Aは明日仕事の依頼入って無いでしょ？｣

『……そうだけど』

イルミ｢自分の実力試しにもなるし、仕事の範囲も広がる


お前にとっても悪い話じゃないだろ？｣

『……そうだね

その試験、受けてみるよ』

イルミ｢そう、良かった

俺は変装するから、あまり近くに寄らない方が良いよ｣

『……分かった』


イル兄が常に変装する人はかなり印象強い上に目立ちやすく、高身長なイル兄は非常に分かりやすかった

だから、変装する人の顔や髪をもう少し違う風にしてみたら良いのではと私は思う

　

　

　

……まぁ、イル兄の方が経験も知識も実力も上だから何かしらの考えあっての事だろうけど

イル兄本人も近寄らない方が良いって言ってるから、謎は深まるばかり


イルミ｢特に必要な物はないから武器だけ持って来れば良いからね｣

『分かった』

イルミ｢あぁ、そうだ｣

『…？』
　

イルミ｢ピエロの変態を見掛けたら、戦わずにその場から逃げるんだよ｣

『…え？

ピエロ？』

イルミ｢そっ、Aじゃまだ殺せないから｣

『……分かった』

イルミ｢じゃ、おやすみ｣

『……おやすみ、イル兄』


　

　
　

　

　

　

　

　

　

　

　

　
　


私はまだまだ家族の足手まとい。もっと鍛えて経験を積まなきゃいけない
　

……さて、明日に備えて早く寝よう

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