○錯綜。 ページ42
彼は昔から、私にべったりだった。
家が近くで、母親同士も仲のいい私たちは一つ離れた歳を感じさせないほど毎日遊んでいた。
明るめの茶色にふわふわとした髪。
青みがかった紫色の瞳は、何とも美しくて。
子供ながらに感動したのを覚えている。
昔は、私の方が高かった身長も気づけば抜かされ。
ソプラノだった声もいつしか、大人の男の人の声に変わって。
私の知っている、彼じゃなくなっていた。
中学に入るまではほとんど毎日遊んでいたが、私の中学入学を機になくなった。
時間が全く合わず、それは彼が入学しても同じだった。
そんな彼と、話すこともなく中学を卒業して第一志望のこの学校に入った。
周りはみんな知らない子ばかりで、地元にあるというのに地元の人たちは違う学校ばかり選んだ。
そんな中で一から関係を作るのは、私には難しかったらしい。
元々、身長も高く強気な性格からか周りの女の子たちが寄り付かない。
半年ほどはどうにかならないかと、切磋琢磨したが諦めた。無意味だとそう思った。
女の子の友達は出来なかったものの、男友達は何人ができた。
そのうちの一人がコネシマ。
あいつは一人の私に声をかけて、度々マネージャーとして部活に来るように勧誘した。
お手伝い程度のものだったが、彼は心から喜んでくれた。めっちゃ良い奴。
残り半年を彼と過ごし、進級した先。
ショッピが入学してきた。
もちろん、驚いた。
母から、ショッピの成績だともっと上を狙えるのに何故かこの学校に
変だと思っていた。
そしたら、五月。彼は大勢の前で私への想いをぶちまけ。
それに感化された私は、彼の一つ一つの動きが気になって仕方なくなった。
私に向ける熱の篭った視線も、私と話すときだけに上がる口角も。
平然を装いながら耳が赤くなるところも。
恋をしたことのなかった私にとって、初めてのことだらけだった。
知らない感情を知った。
彼の全てが、愛おしく、可愛く見えた。
だから、貰ってばかりの私が今度は返す番だと。
そして、今度は私が真っ直ぐに伝えようと。
｢私、ショッピが。翔が好き。｣
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さくら - 下に同じく。説明文で面白いと見た。そして読んで更に面白いと思った。後輩くん好きなんでほんとこの小説神ってます！ありがとうございます！！ (2022年9月20日 17時) (
レス) id: 1fc21789e4 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇる(プロフ) - える＠脅威さんが好きです！さん» 随分古い作品なのにコメントありがとうございます！笑 (2022年3月11日 10時) (レス) id: f71e4746a6 (このIDを非表示/違反報告)
える＠脅威さんが好きです！ - 「リアル後輩がむっつりだったので書きます。ごめんね。」で私は面白いと確信を得た。 (2022年3月11日 1時) (レス) id: 2c1cc6224f (このIDを非表示/違反報告)
ちぇる(プロフ) - RURUさん» ありがとうございます！ (2021年1月20日 8時) (レス) id: 2136318bfb (このIDを非表示/違反報告)
RURU - 好k(昇天) (2021年1月20日 6時) (レス) id: cf91128782 (このIDを非表示/違反報告)
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