△先輩それって。 ページ28
先輩の手を握り、顔を近づける。
…が、阻止される。
｢ま、まって…！余りにも急で理解が追いつかへんし、今の私やったらショッピの気持ちに応えられへん…。｣
｢…はい。｣
｢や、やからさ。いつでもいいねんけど、二人で出かけたりせえへん？｣
｢えっ、それって…｣
｢今までほんまに幼馴染として見てたから、いざ女性として好きですって言われても分からへんもん。それに、ショッピにばっかり背負わせてたらあれかなって思って。｣
この人は、どこまでお人好しなのだろう。
コネシマさんのアドバイスだとしても、実際に誘ってくれるなんて。
やっぱり、俺はこの人が好きや。
誘ってくれた嬉しさと、いざ先輩に目を見てデートに誘われた事による恥ずかしさで熱くなる。
｢っ…ほんま、先輩には敵いませんね。つまり、デートってことでいいですか？｣
｢あ、うん。そうなる…かな？｣
｢ほんまに、いいんですね？｣
｢う、うん。ええよ。｣
緩めていた手を、再び握り直す。
｢じゃあ、俺。先輩に意識してもらえるように頑張るんで。絶対好きになってもらいますからね。｣
絶対に捕まえる。
｢…余裕そうやね。｣
…全然、そんな事ない。余裕なんて全くもってない。
先輩と、Aといるとどうにも調子が悪くなる。狂わされる。
それくらいにあんたへの愛は、重いんやで。
そして、本題に戻る。
｢じゃあ、先輩。いつやったら都合いいですか？｣
俺はいつでもいいんすけど、先輩の予定に合わせたい。
｢え、うーん。いつでもいいけど…。｣
あ、そういえば。季節はもう六月前。
つまり、期末テスト直前と言うことに気づく。
｢いや、でも先に期末テスト終わってからですね。｣
そういえば、という表情をした先輩に思わず笑みが浮かぶ。
…いいこと思いついた。
｢テストで学年一桁入ったら、なんかご褒美ください。｣
すごく驚いていた先輩だったが、応援してもらえたし。
俺は、絶対に一桁にまで行くんで。
そして、帰ろうかという空気になった時。
何度でも伝えたい言葉を口にする。
｢ほんまに好きです。｣
｢…うん。｣
頷いた先輩は、嬉しそうな気まずそうな表情を浮かべた。
このまま、俺に振り向いてください。先輩。
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さくら - 下に同じく。説明文で面白いと見た。そして読んで更に面白いと思った。後輩くん好きなんでほんとこの小説神ってます！ありがとうございます！！ (2022年9月20日 17時) (
レス) id: 1fc21789e4 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇる(プロフ) - える＠脅威さんが好きです！さん» 随分古い作品なのにコメントありがとうございます！笑 (2022年3月11日 10時) (レス) id: f71e4746a6 (このIDを非表示/違反報告)
える＠脅威さんが好きです！ - 「リアル後輩がむっつりだったので書きます。ごめんね。」で私は面白いと確信を得た。 (2022年3月11日 1時) (レス) id: 2c1cc6224f (このIDを非表示/違反報告)
ちぇる(プロフ) - RURUさん» ありがとうございます！ (2021年1月20日 8時) (レス) id: 2136318bfb (このIDを非表示/違反報告)
RURU - 好k(昇天) (2021年1月20日 6時) (レス) id: cf91128782 (このIDを非表示/違反報告)
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