初出勤？ ページ10
***
tn｢最後に俺ももっかいやっとくわ。
『はい。よろしくお願いします』
一人一人ご丁寧に挨拶までしてくれたが、いまいち覚えられた気がしない。
でも、何だかんだ彼らにはカラーがあるし。もう会うこともないと思うけど。
tn｢…とりあえず、全員終わったな？今ここにおらんのはあと三人やろ。｣
gr｢そうだな。会社に行ってる三人だ。｣
tn｢…まぁ、そのうち帰ってくるやろ。とりあえず、早速Aさんには仕事してもらいたいんやけど｣
ついに、仕事か。どこに連れていかれるのか。
rbr｢それなら俺が案内するわ。あんさんらもそろそろ行った方がええんちゃうか？｣
zm｢せやな。じゃあ行ってくるわ｣
shp｢俺も行ってきます。｣
みんな一斉に部屋から出ていく。割と、忙しそうなんだな。ロボロさんが、案内してくれるらしい。
tn｢あ、Aさん。｣
『は、はい。何でしょうか』
tn｢…頑張ってくださいね｣
トントンさんが、部屋を出る瞬間に声をかけてくれた。頑張って、か。何を頑張ればいいんだろうか。
廊下に出れば組の人たちが掃除していて、邪魔しないように気をつけながらロボロさんの後ろをついていく。
rbr｢はい、今日からAさんの仕事場はここな。｣
『……え？ここ、ですか。』
rbr｢せやで。君は、これからうちの組の食事担当になるねん。姐さん一人やと大変やからな…。｣
どうやら、体を売られるわけではないらしい。正直拍子抜けというか、なんと言うか。
でも、これが仕事になるのなら全力でやるまでだ。私が、借金を返さないといけないんだから。
『精一杯、させてもらいます』
rbr｢何かあったら呼んでや。とりあえず食材はあるもんでお昼作ってくれたらええから。｣
『はい。』
rbr｢あー、あと二セット作っといてな。よろしく｣
それだけ言ってロボロさんも台所から出ていく。
さぁ、一体何を作ろうか。
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