夏期休業期間 ページ28
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大学の夏期休業期間が始まって、ついに外に出ることもなくなった八月。といっても、去年に比べれば課題は多いし、始まって早々に提出しなければいけないものもあるため、比較的忙しい毎日を送っていた。
ut「Aちゃ〜ん。」
『…あ、はい。何でしょうか』
エアコンの効いている居間でパソコンに向かっていれば、うつさんが襖を開けてニコニコ人のいい笑顔を向けてきた。
ut「何やっとるん?課題?」
『そうですね、レポート書いてます。』
ut「ふぅん…。それ提出期限近いん?」
『はい、来週の金曜日ですね』
休業期間前からコツコツ書いていたレポートだが、自分で調べて書いて校正してを繰り返すため時間がかかる。もう既に何回校正したのか分からない。
ut「今日の作業何時に終わる?」
『うーん、と…。今書いているのが終われば。なので、あと三十分くらいですかね』
ut「じゃあ、三十分後また来るわ。頑張ってな〜」
急に現れて急に消えてったけれど、何かあったのかな?申し訳ないなぁ。なるべく早く終わらせよう。
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『…一応、終わったかな。』
今日中にやらなければいけないレポートは、最後まで書いた。また後で校正はしなきゃいけないだろうけど、とりあえずはこれでいいだろう。
ut「来たよ〜。終わった?」
『はい、終わりました。』
ut「よし!じゃあ、行こかAちゃん」
『え?あの、どこにですか』
ut「夏休みなんやろ?やったら、ちょっとは外出んと!」
うつさんに手を引かれて今を飛び出す。荷物何も持ってないんだけど、大丈夫なのかな。
外に出ると、日差しが眩しくて室内との温度差に目眩がする。が、外に出てもいい様なのでそこは安心した。
ut「ほら、行こうAちゃん」
sha「俺の事運転手やと思ってる?」
ut「三人で行ったらええやろ!ほら、おいで」
『えっと、よろしくお願いします…』
sha「…まぁ、Aのお願いならしゃーないなぁ」
シャオロンさんに運転をお願いし、どこかに向かう。
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