何も変わらない朝 ページ21
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あれから、ゾムさんは私のことを気に入ってくれたのか何かある度に夜中起こしてくるようになった。
その日あったことや、食べたいものなど色んなことを話す彼は少年のようで可愛いと思うほどだ。
それを見た他の人たちは、何があったのかと質問してきたが、別にこれといって何かがあった訳でもないため何も言わなかった。ゾムさんに止められたのもあるけれど。
tn「…Aさん、ほんっまにゾムに何かされたりしてへん?」
zm「俺が、そ、そんな事するように見えるんか?!」
kn「明らかに怪しいやろ」
『あはは…』
朝から元気な人たちだなぁ。他人事のように手元にあるお皿を重ねていれば、騒がしかった彼らが静かになった。不思議に思って視線を上げれば、その中の一人と目が合う。
『…どうされました?』
shp「別に。何もないっすよ」
ci「なぁ、A〜。仕事行きたない〜〜」
sha「Aに縋んなチーノ。行くで」
確かに、私に縋られても何も出来ないのだけれど。まあ、どんな仕事をしているのか分からないから頑張ってとしか言えない。
『えっと、頑張ってください』
ci「…余計行きたないわ!嫌や!A〜!!!」
シャオロンさんに連行されて行ったチーノさん。そんなに嫌なのかな…。
他の人たちは特に何も言わずに仕事に行っちゃうから、ここまで嫌がってるのはチーノさんくらいだ。仕事内容を聞く気にもなれないし、聞かない方がいい事もあるだろうから。
shp「…手伝います」
『あ、ありがとうございます。』
rbr「今日も昼食べてからやんな」
『はい。いつもすみません…』
rbr「いやいや、気にせんで。」
ロボロさんとショッピさんに手伝ってもらいお皿を片づける。今日も一日頑張らなきゃな。
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