召し上がれ ページ12
***
程なくして、全ての料理を作り終えた。お昼だし、午後からお仕事のある人もいるみたいだから少し多めに作った。彼らが満足してくれるかは分からないけど、女子大生の自炊なんてこんなもんだ。
料理が出来たことを報告しようかと廊下に出てみるも、そういえば誰に報告すればその旨が皆さんに回るのか。とりあえず、ロボロさんかなぁ。何かあれば呼んでくれって言ってたし。
『…ロボロさん、どこにいるんだろう』
さっきはチーノさんの件があったから、もしかしたらそのまま居間にいるかもしれない。そう思って探しに行けば、案の定彼は座布団に座って携帯端末を操作している。
『あの、ロボロさん。』
rbr｢びっ?!…くりしたぁ。なんや、Aさんか。どうしたん？なんかあった？｣
『い、いえ…。その、料理が出来たのでその報告に』
rbr｢あ、そうなん？…確かにいい頃合いやなぁ。あいつらに伝えとくからこっちに運ぼか。｣
びっくりした時の声にびっくりしたけれど、手に持っていた端末で連絡してくれるらしい。後はこっちに料理たちを運ぶだけだから、と彼の部下たちにも要請を出してくれたらしい。
｢姐さんこれだけでええですか？｣
『あ、姐さん…？えと、はい。お願いします。』
rbr｢落とさんようになぁ｣
姐さん。そういうのって普通は組長さんの奥さんとかに使うのでは？名前で呼んでもらえた方が気が楽だ。
『ありがとうございます。』
｢いやいや！全然気にせんでください！｣
rbr｢お前らの飯も作ってもらってるから勝手に持ってって食べりや。｣
｢はい！兄貴！｣
なるほど、だからセットで作ってくれって言ってたのか。言葉の意味も漸く理解出来たし、まあお腹に溜まれば何だっていいだろう。
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