太陽 ページ3
流れに逆らわないように、はぐれないように全員気を配りながら食べたいものがあればさっと買いに行く。私自身は、シャオちゃんが買ったたこ焼きを一つ貰った。
家でたこ焼きなんて作らないし、こうやって出店が出ている時にしか食べないからとても美味しく感じる。
『シャオちゃん、たこ焼きありがとう』
｢ええよ。俺もええもん見せてもろたし？｣
『うん？』
｢二人とも行くでー｣
天乃くんに声をかけられて再び歩き出す。
少し、足が痛い気もするけれどまだ歩かなくちゃいけないし我慢…。
｢あ、ちょ。イカ焼きあるやん！ロボロ行こうぜぇ！｣
｢えっ、トントンン！｣
｢おい、引っ張るなって！｣
鳥井くん、天乃くん、桃瀬くんが人混みに消えていった。イカ焼きを買いに行ったらしい。
私もイカ焼き食べたい…けど、浴衣だしあんまり食べると苦しいもんな。
でも、いい匂いする…。あ、一本漬けもいいなぁ。
｢…ふ、黒崎さんめっちゃキョロキョロするやん｣
『あ、あはは…。お腹すいちゃって』
｢何食べたいん？｣
『え、うーん…。浴衣だし、あんまり食べれないなぁって思って』
｢あー…。あ、ベビーカステラとかは？｣
『ベビーカステラ…！食べたいかも』
｢…なら、買いに行こうや。エミさん。ちょっとベビーカステラ買いに行ってくるから先行っといて｣
｢あ、はい。わかりました！｣
そう言って、この場所に来てからあまり会話していなかった捏島くんとベビーカステラの出店を探すために人混みに紛れる。
彼について行くも、足が痛いのもあって中々早く歩けない。
『あっ…！』
躓いた拍子に下駄が脱げてしまった。
やばい、後ろから直ぐに人が歩いてきて片足が裸足のまま進むことに。
捏島くんも、少し先にいて声がかけられない。
下駄で高低差が合わなくて半ば引きずるように空いたスペースに逸れた。
どう、しようかなぁ。捏島くん、多分気づいてないだろうし。
『電話…も、この人混みじゃ電波が届かないか』
困った。下駄もないし、完全に一人になってしまって動くに動けない。
誰でもいいから、見つけてくれないかなぁ。
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大阪在住の通行人 - ちぇるさん、物語を書く時はしっかり調べて確認した方がいいと思いますよ... 湿度が高い方が暑いんですよ、しかもやでな？ってなんですか？ やんな？とかよな？が大阪弁的には相応しいと思いますよ。 (2021年7月17日 15時) (
レス) id: a713fe40a0 (このIDを非表示/違反報告)
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