太陽 ページ15
あの後シャオちゃんはすぐに招集されてしまい、手を振って人混みに消えた。
残された私と捏島くんは、というと。特に何もなく座ったまま。
若干気まずいけれど、ああでも言わなきゃ殴り合いが勃発しそうで気が気じゃなかった。
漸く訪れた静けさに胸を撫で下ろして、ふと隣に視線を向けると空をそのまま閉じ込めた瞳に私が映る。
『あ、え…と』
｢…ふ、変な顔すんなや。｣
『ひ、ひど…。変な顔なんかしてない』
｢めっちゃ間抜けな顔しとったで。可愛ええけど｣
『か、かわ…?!やめてってば』
｢ほんまのこと言うただけやんか｣
捏島くんは未だに揶揄ってくるけれど、最初みたいな不快さは全く感じていない。
可愛いと言われて、少し胸がときめいてしまった。自分で自分の気持ちを誤魔化しているけれど、それでも気づき始めてる。
彼の方を見れなくて、始まった競技に目を向けると捏島くんは笑い声を漏らして立ち上がった。
足元に影が落ちて見あげようとすると彼の大きな手が私の頭をガシガシと撫でる。
｢…見といてや｣
それだけ言って、彼は招集場所に走っていく。
その背中を何も言えずに見ていると、彼の耳が赤くなっていたことに気づいてしまって思わず笑ってしまう。
何だか可愛く見えて、彼に対しての感情が顔を出してきた。これはもう、完全にそうなんだろう。
『…こい、か』
グラウンドに向けて一人呟いた声は、誰にも聞かれることなく溶けていった。
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大阪在住の通行人 - ちぇるさん、物語を書く時はしっかり調べて確認した方がいいと思いますよ... 湿度が高い方が暑いんですよ、しかもやでな？ってなんですか？ やんな？とかよな？が大阪弁的には相応しいと思いますよ。 (2021年7月17日 15時) (
レス) id: a713fe40a0 (このIDを非表示/違反報告)
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