白鳥沢の姉御マネージャー！④ (ページ27)

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烏野コーチ烏養さん！ページ27

烏養繋心side

『ナーイスキー若利！』

「ああ」

『次も頼んだぞ』

「ああ」

こいつはバケモンだ……影山か、それ以上の。天才、とはまた違う。及川に近いかもしれない。それにあのコミニュケーション能力。ウシワカでさえ心を開いている。同じ寮に住んでるから当たり前っちゃ当たり前なんだろうけどよ

「あ、若利こんな所に……」

！確かこいつは白鳥沢の3年セッター……今は控えだと聞いてる

「あの、これ何やってるんですか？」

「あ、ああ。6対6の紅白戦だ。何故か龍上も入ってるが」

「またあいつは……」

「姐さんって呼ばれたな」

「ええまぁ。1、2年は。実際姉のようなもんなんで」

「龍上……すげえな」

すると目の前の奴はまるで勝ち誇ったように

「当たり前です。白鳥沢の姉御マネージャーなんですから」

「ライト！」

「いやレフト来るぞっ」

「蓮は凄いんです。白鳥沢に一般首席合格するし、鷲匠監督の意見すら変えられるし、俺らへのアドバイスも的確で。正直入部当初は嫉妬してました。悪く言うと、嫌ってました。」

こんな天才的な人間がそばに居たら普通だろう。あの性格だと影山のようなことはなかったと思うが

「でもあいつは実力で分からせてくる。何の文句も言わず、こうなんだって示してくる。だから俺も認めざるを得なかったんですよ。今じゃ大事な仲間ですけど」

「そうか。……あいつは、白鳥沢でもバレーやってんのか？」

「いえ。怪我のせいで出来ないのかと思ってましたけど……コレ見たらそうでもなさそうですね。蓮は、俺らがバレーやってるのが見たいって言ってて。自分じゃ出来ないことを、お前らならやってくれる。そう言ってくれたんです」

「信頼されてんだな」

「家族ですから」

友達なんかじゃ片付けられない関係。仲間よりもっと固い絆……1週間やそこらでは築けなかっただろう。互いに信頼し合ってるから全力で戦える。だから強い

『あー英太いたの？』

「おう、おもしれえことしてんじゃねえか」

『ちょ英太入って。私もう無理！』

「おう」

「凄かった」

『どうも。これも猫又先生のおかげです』

「猫又先生？」

「あ、言ってませんでしたね。私、高校入学と同時に宮城に引っ越してきたんです。それまではずっと猫又先生の元でバレーを。音駒の黒尾と孤爪も幼馴染です」

！！こいつは思ったよりすごい奴だったな……