【52】手伝い ページ2
A side
天月さんの豊洲公演前日。
インフルエンザが流行るこの季節。
影響は音楽界にも広がりつつあった。
天月今日のリハーサルなんだけど人手が足りなくて今から来れないかな、交通費も出すし、時給も出すし、値段とかも気にしなくていいから駅からタクシーでいいし…
そして僕は急いで準備をし、オレンジの餌を用意して家を出る。
そして到着した僕は入り口に立っていた天月さんのマネージャーさんに誘導されて、バックヤードに入っていく。
初めての体験。少し、わくわくしていたり。
━━━━━━━━━━━━━━━
『メイク、これで大丈夫ですか?』
「うん、すげぇ…才能マンじゃん!!」
メイクさんが不在で戸惑っていた現場。
「自分でやる」と張り切っていらしい天月さんだが
腕が生まれたての子鹿のように震えていて
呆気なくバトンを受け取った。
なんとか出来たメイク。
我ながらに上出来である。
廊下からは慌ただしいスタッフの足音。
『リハーサル、どうでした?』
「いつもより調子がいいかもしれない」
メイク道具を片していると、
天月さんがニヤニヤとしながら鏡越しで見てくる。
「茶々ごまさんみたいな人が好みなんだ」
『わッ…違いますよ』
「こないだ顔真っ赤だったよww」
『可愛らしいなって思っただけです』
「ふーん」と僕の顔を見てくる天月さん。
本当にやめてください…恥ずかしい…
そう思ったのも束の間。僕は他のスタッフさんに呼ばれ、控え室を後にする。
荷物を運び
客席からの景色を確認したりして大体の確認が終わり落ち着いた頃、
「関係者席から見て欲しいことあるから休憩も兼ねて行ってきて〜」とインカムから天月さんの声が聞こえた。
僕は汗ばんだ額を拭うと
関係者席へと向かった。
200人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雨音(プロフ) - 柊さん» ありがとうございます!がんばります!! (2020年2月22日 22時) (レス) id: 36e1edc774 (このIDを非表示/違反報告)
柊 - とっても面白いです!応援してます! (2020年2月22日 19時) (レス) id: 6c7d5f5114 (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - らんさん» 運命ですね。 (2020年2月9日 21時) (レス) id: 36e1edc774 (このIDを非表示/違反報告)
らん - 私の学校に 加藤 晴也 って名前の人いる! (2020年2月9日 18時) (レス) id: 665c5b97f1 (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - 蒔さん» ご拝読ありがとうございます!頑張ります!! (2020年1月21日 14時) (レス) id: 36e1edc774 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雨音 x他1人 | 作成日時:2019年12月27日 16時