この学園には女子にモテる女子がいるとか。

最悪な状況 ページ21

カーテンは全部閉め切っていて少しだけ血の臭がした

テーブルには酒の飲みかけのコップやビール缶、タバコの吸い殻の山が散らばっていた

こんな環境で住んでいたのに彼女は何一つ苦しい顔を見せたことはない


そんな彼女が今倒れている

「A！A！」

何度も炭治郎が呼びかけても返事は返ってこない

なんでもっと早く気づけば、なんて今思ったって遅い

「ん…」

ゆっくりAの目が開く。

「A！？起きたのか、！」

「炭治郎…？と…我妻善逸…」

「なんで俺だけフルネーム…てか大丈夫か！？」

制服が乱れいつも縛っていた髪は解けている

何より気になるのは顔の痣だ

「大丈夫、ちょっと気失ってたかも。てかなんであんたがいるんだよ」

「それは…！心配だからに決まって…「Aのお父さんは？！」

善逸の話に割り込みAに質問をした

「あぁ、逃げたんじゃないの。私が倒れたから死んだと思ったのかも」

良かったなんて安心してる暇はない

いまはAをこの家から引き離すことが先だ。

「A。家に来いよ。こんなとこから今すぐ離れよう」

「え、でもそれはできない」

「？どうしてだ」

「それは…(カナヲが炭治郎を好きだからなんて言えないし)

とにかくお母さんも大変だろうし。炭治郎は兄弟が多いでしょ？そんなことできないよ」

「そんなこと気にする…「じゃあ家に来いよ。」

次は善逸が炭治郎の話を割り込んで家に来いと提案をしてきた。

炭治郎とAは「え？」っという顔をした。

「なんでお前の家なんかに…」

「はぁ…Aは俺のこと嫌いかもしれないけど今はそんな人にこだわってる暇はないし申し訳ないとか思ってるならそんな感情捨てたほうがいいよ」

「どーいう意味だよ」

「今置かれてる状況を考えろよ。」

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