31 ページ32
*
莉犬くんちのリビングは広いけど、流石に7人集まると少し狭くなったような気がする。
なーくん、さとみくん、ジェルくん。
ころんくん、るぅとくん、莉犬くん、そして私。
この順で半円を書くように座っていた。
私の横には莉犬くんがいて、前にはなーくんがいる。
「さて、Aちゃんのことはさとみくんから詳しく聞いたよ。Aちゃんは…」
リーダーであるなーくんが話し始めたけど、思わず唾を飲み込む。どうしよう。
優しいなーくんだけどやっぱりメンバーとリスナーのことを1番に考えてくれてる人だから、私が莉犬くんと一緒にいるのは駄目って言うかもしれない。
「Aちゃんは、莉犬くん推しなんだって?」
「へっ?」
考えてもなかったことを言われて間抜けな声が出てしまった。
そんな私の不安を見抜いていたように、なーくんは優しく微笑んだ。
「なんで莉犬くんなん?俺推しになってよ〜いつでも笑わせてあげれるで!」
ジェルくんが少し拗ねたように冗談を言う。
「僕推しになってよ!一緒にゲームしよ!」
ニコッと笑うころんくん。
ごめんなさい、私ゲームできないんです。
「ねーーちょっと!うるさいうるさい!
Aは俺推しなんだから!勧誘しないで!」
莉犬くんが私を少し抱き寄せて皆を牽制する。
「わ、ちょっと莉犬くん。みんなの前で恥ずかしいからやめて」
莉犬くんを引き剥がそうとする私に
「そう言ってますけどAさん、顔赤いですよ?莉犬に抱きしめられて照れてるんですか?」
るぅとくんが悪戯っ子のように笑って言った。
「そんなことないです…!」
「ほら莉犬、Aちゃんのこと離す。
るぅとはからかわないの。」
さとみくんが助け舟を出してくれた。
私は感謝の眼差しを向け、るぅとくんは素直に「はーい」と言った。
莉犬くんは私を離したけれど、さとみくんに向けて返事はなく少し不機嫌になってしまったみたい…?
「はい!じゃあ《Aちゃんを守る会@すとぷり》話し合いを始めまーーす」
なーくんが名付けたのかな、その会の名前…。
みんながそのネーミングに爆笑してるからきっとそうなんだろう。
みんなの特殊な笑い声を聞いてると私まで笑いだしちゃう。
こんなに思いっ切り笑えたのは、いつぶりだろうか。
338人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「すとぷり」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユメタン - めっっちゃ、面白かったです (2022年4月24日 22時) (レス) @page43 id: 456e981083 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよーん(プロフ) - 以前初めて読みまして、また読みたくなって一気読みしました!日菜さん、どうかこのコメントを見ていましたら作品を完結させて欲しいです!この作品大好きなんです続きが読みたいです...。twitterもフォローさせて頂いてますが、学生活お忙しいと存じますが応援してます (2021年4月19日 17時) (レス) id: f513fe2fe5 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - 1番大好きな作品です!!!!!!更新楽しみにしてます!応援してます!Twitterの方もフォロー失礼いたしました!!!!語彙力ないんですけど、本当に好きですから!!!!! (2020年6月3日 0時) (レス) id: ec94b4e7e3 (このIDを非表示/違反報告)
まど(プロフ) - 日菜さんの莉犬くん愛がひしひしと伝わってくるお話だと思いました!青い鳥の方もフォローしてひっそりと見させて頂いていますが…本当に莉犬くんが好きなんだなぁって微笑ましく見ています!夢小説は苦手だったのに日菜様だけは好きです!応援してます更新待ってます! (2020年6月2日 23時) (レス) id: c5cc66b24a (このIDを非表示/違反報告)
れもん - スクランブルエッグだけでなく、パンケーキをブラックマターにするのも、れもん氏は得意です。(は?) (2020年5月23日 10時) (レス) id: cf66eac031 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:日菜 | 作成日時:2020年2月17日 16時