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真っ白な廊下に、これまた真っ白な扉。多分これが親の顔より見た扉だと思う。そんな扉に手を掛け、ゆっくりと引けば、いつもと変わらない場所に、変わらない人物が居た。
「――あ、おにぃちゃん！」
消毒液の匂いが漂う室内で、そう無邪気に笑ったのは、僕の妹『マイ』だった。
その笑顔につられて僕も笑った。マイには人を笑顔にさせる力があると思う。
「あれ、加奈子さんは？」
両親が妹の面倒を見に来ることは無い。だから加奈子さん――母の母親にあたる彼女が、マイの様子を僕とともに見に来てくれていた。そんな彼女は、産みの親よりよっぽど親らしいことをしてくれた。
「おばあちゃんはトイレ！ねぇおにぃちゃん！マイね、おえかきしたよ！」
そう言ってスケッチブックを取り出すマイ。薄桃色のクレヨンで描かれた丸の集合体を見て、思わず首を傾げた。
「これはね、おにぃちゃんだよ！」
「え……。僕がピンクなの？」
「うん！」
さも当然のように力強く頷かれれば、こちらも返す言葉は無くなってしまう。次のページに描かれたこれまた薄桃色の丸の集合体を指さして問いかければ、どうやらそれはマイ自身を描いたらしい。
「……違いが分からないよ」
「だってマイと、おにぃちゃんは兄妹だもん！いくらちがうとはいえ、おなじ遺伝子がながれているからね！だからいっしょ！」
マイはたまに子供の僕には理解できないようなことを言っていた。多分本人もあまり理解して言っているわけではないと思うが。
「……じゃあ、マイがピンクが好きだから僕もピンクってこと？」
「うん！」
「でも僕黒が好きだよ？」
「え……じゃあマイもクロにする……」
しゅんとした顔でそう言われ、思わず笑ってしまった。別に好みまで同じにしなくてもいいのに。マイの兄妹の定義はやはり今でも分からないな。
「あら、Aくんも来たの？」
「加奈子さん……」
トイレから戻って来たであろう加奈子さんに挨拶をする。加奈子さんは困った顔をして、「そんなことしなくていいのよ」と言った。
今思うとマイの穏やかな性格は加奈子さんに似ていると思う。――となると必然的にその遺伝子を受け継いだであろう母に疑問がわいてくるが、そこは触れないでおこう。
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眠井さん - みっくす13。さん» みっくす13。さんおはこんばんにちは！ありがとうございます！とても励みになります！失踪しないように気を付けたいと思います…(笑) (2020年5月19日 8時) (
レス) id: e5ab6b52a6 (このIDを非表示/違反報告)
みっくす13。 - (ｷｷｰｰｰｯｯ！！)おはこんばんにちは！みっくす13。と言う者です！この小説、面白いです！ゆっくりで良いのでこのまま続けてくれると幸いです！では、以上!(ﾌﾞﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛ…) (2020年5月19日 1時) (レス) id: ebaa9545e3 (このIDを非表示/違反報告)
眠井さん - くずをさん» ありがとうございます！自分の妄想を形にしているだけではありますが、皆様に評価されるような小説を書いていけるよう努力します！更新頑張ります！ (2020年2月29日 22時) (レス) id: 2b50fcc9a8 (このIDを非表示/違反報告)
くずを - 好きです！もっと評価されるべき！次の更新待ってます！ (2020年2月29日 11時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
眠井さん - チョコレートさん» ありがとうございます！！なるべく早く更新できるように頑張ります！！ (2020年2月19日 16時) (レス) id: 2b50fcc9a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眠井さん | 作成日時：2020年1月25日 0時
